キュートブルー１ ページ27
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『Aちゃーん？慧くん帰ってきたよ〜』
はあ、久しぶりだなあこの感じ。
ちょっと前に、っていっても６ヶ月くらい前かな？
高校の同級生と飲んだとき、
べろんべろんに酔っぱらって帰ってきたとき以来。
そのときも、手握ってきたり、抱きついてきたり、
しゃべり方も、まあ可愛くなっちゃって。
次の日、睡眠を妨害された腹いせに、
と言いつつ、面白くて楽しくて、
散々ものまねしていじった。
それから恥ずかしくなったのか、
べろんべろんってことはなくなった、のに。
『いないの〜？A〜？』
「はーい、いますよー。」
ソファから体を起こして返事をすると、
ドンと感じた重さと同時にふたたび背中がソファについた。
『ただいまぁ。』
「おかえり。今日楽しかった？」
『楽しかったよ〜久しぶりにねーたくさん飲んだ。』
すっごいニコニコで、上機嫌。
ぎゅーって抱きついてくるから。
いつもの慧くんと大違いで、
なんだかんだこの感じも楽しんでる。
「そうみたいだね。笑
よし、じゃあお風呂入ってください。」
『やだ。だってA寝ちゃうでしょ。』
ぷくーって顔をしてみてくるけど、
その顔には負けないぞ。負けそうだけど。
「寝ない、だから入ってきてください。」
『ほんとに寝ない？』
「テレビ見ながら待ってるよ。」
『じゃあ、お風呂行く。
待っててよ！寝ないでね！』
なんてフラフラな足取りで行った。
あ、湯船につかったらまずいな。
脱衣所の方から「シャワーだけにしないと、
眠くて寝ちゃうかも。」と声をかけてみる。
『あ、嘘つき！寝ないでって言ったじゃん！』
まあいいや。
これは聞こえてないフリ。
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作者名：しんくれろ | 作成日時：2018年8月22日 19時
