ウォーリーブルー３ ページ22
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＿＿＿＿＿＿＿＿＿ピンポーン
「はーい、慧くんどーぞ。」
『お邪魔します。』
「ごめんねー来てもらっちゃって。
濡れちゃったよね今タオル持ってくる！」
『あーありがと。』
あれ、なんかいつもより俺そっけないか？
なんて考えてたら、
「はい、タオル。
…あの、さ、なんかありましたか…？」
あーこういうのすーぐ態度に出ちゃうのかな俺。
それともAが俺の心を読んでるのか。
『いやー？別に？』
こういうとこも素直じゃない。
『あのさーA、浮気って、どこからだと思う？』
「へ？う、わき、ですか。」
明らかに動揺してる。
それは俺の突然の質問に？
それともバレたって思って？
『俺が浮気してるわけじゃないよ。
この前、話題になったドラマの再放送見たんだよ。
浮気妻とだいぶ怖い夫のやつ。』
「あ〜なるほど。良かった。」
ん、なんかホッとしてる、ってことは前者か？
「どこからって聞かれても分かんないけど、
慧くんが他の子と手繋いでたり、
知らないところで会ってたりしたら嫌だなあ。」
『そ、か。』
いやそれは自分がしたことじゃないですかね。
俺の見間違いか？
こういう詰め方しかできないの卑怯かな。
あああ、めんどくさいな、煩わしいな。
『もうはっきり聞いちゃうけどさ！
この前トマトケーキ誰と食べに行ったの！？
知らない男と、歩いてるの見ちゃったんだけど。
あれは誰。』
「え、そっか。見られてたんだ、
あれは幼馴染のお兄ちゃん。久しぶりに連絡来て
今度結婚するって報告を受けたの。
だから、ついでにランチ。
別にやましいことはないからね。
言わなかったのは悪かったけど。」
え、じゃあ俺の勘違い？
浮気、とかではない、？
『本当に？嘘ない？』
「ないよ。なんなら今から電話する？」
『あ、いや、それはいいけど、なんだ。』
ちょっとホッとした。
「もしかして慧くん、ヤキモチですかあ？
可愛いやつめ。このこの〜笑」
そう言ってほっぺたをツンツンしてくる。
『そうだよ、悪りぃかよー』
この際開き直ってやる。
なんかもうなんでもいい。
数日前の自暴自棄とかじゃなくて、
あのモヤモヤが、どうでもいい。
「誤解させてごめんね〜笑」
『あームカつくわー笑 無駄に妬かせやがって。』
この後、聞き出し方が理系っぽい論理的な感じで
回りくどいって散々な言われようだったのは、
言うまでもないね。
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作者名：しんくれろ | 作成日時：2018年8月22日 19時
