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もっとよく考えてみれば、
【あのとき】みたいに目覚めたときに
侑李がいなくて不機嫌になったのは私だし、
無意識に重ねてるのは私の方。
……好き
だけど、そろそろこのままじゃダメ。
簡単に嫌いになれたら楽なんだけど。
どうしたら。
全く関わらない?
部活があるから無理だし。
彼女作らせる?
私にできることじゃないし。
嫌いなところを増やす?
侑李の中の “ 嫌い” を探そう。
そのまま嫌いになれるかもしれない。
安易な考えと分かってるけど、
どうしようもない暗い穴にいるような今、
こういうのにすがるしかない。
冷たい口調が嫌い、
全部自分は分かってるって態度が嫌い、
私の思考を読んでるところが嫌い、
って全部幼馴染だったから、
いわゆる特権ってやつじゃん。
「はあああ」
自分でもあきれるくらいに大きなため息。
「本当にため息つきたいのは侑李だってば。」
盛大なひとりごとは誰にも当たらないで消えてく。
1日だけ様子見で入院して、さっき無事退院した。
お母さんには休むように言われたけど、
実行委員の私が準備にいないと
圭人くんが大変になっちゃうから。
午後から少しだけ顔を出す。
幸い私が倒れたことは
あんまり知られてないみたいで、
ただの体調不良って認識みたい。
朱里「A〜大丈夫!?
気持ち悪くなっちゃったって。」
「大丈夫だよ。ごめんね?」
朱里「もう文化祭の準備頑張りすぎないじゃない?
担当の仕事終わってる人もいるんだから
仕事振りなよ〜?私もやるから。」
「ありがと。あとちょっとだから、頑張るよ。」
朱里「無理しないでね。」
朱里の優しさがモヤモヤというか、
やりきれなさを溶かしていく感じがして、
なんだか泣きそうになる。
でも泣いてる場合じゃなくて、
早く圭人君のところに行かないと。
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作者名:しんくれろ | 作成日時:2018年8月21日 22時