29(Yuri Side) ページ30
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【あのとき】回想…
「侑李ー!帰ろ!」
『うん。A、体育着は?持ち帰らないの?』
「あ、忘れてた。ちょっと待って〜」
今日も元気だなあ。おっちょこちょいだけど。
今は、学年ごとの持久走大会の練習中。
毎日、放課後か休み時間に持久走の練習がある。
体育着持ってきて持ち帰るのも、
毎日のはずなのに、なぜか忘れてる。
Aは喘息持ちだから、
走ったり、歩いたり、走らなかったり。
本当は走りたいのに、
走れないのかわいそうだなって思う。
本人はそんな風に見せないけどね。
「お待たせ〜ごめんね。」
『うん。今日Aのお母さんお仕事で遅くなるって。
うち来るでしょ?』
「行くー、ゲームしたい。」
『いいよ、この前の続きだね。』
多分同い年のほかの幼馴染より、僕たちは仲がいい。
気が合うんだと思う。
ゲームもいい感じに進んだところで、
Aは途中で、ふと手を止めた。
「今日ね、お友達に聞かれたの。
なんで知念くんと仲いいの?って。
幼馴染なんだよ、って答えたんだけど、
なんかムスッとされちゃった。」
なんだそれ。僕なんかしたかな。
といっても、A以外の女の子と
ほとんど話さないんだけどさ。
『ふーん。なんだろうね、その子。』
「わかんないけど、私嫌われてるのかな。」
『気にしなくていいんじゃん?
友達、僕いるんだし。』
「そうだね。一緒にゲームできる侑李だから。」
そのあとも、ゲームして、一緒にごはん食べて、
Aのお母さんが迎えに来た。
その数日後、
【あのとき】はやってきた。
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作者名:しんくれろ | 作成日時:2018年8月21日 22時