【鬼滅の刃】モブですが何か？？？3

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息が詰まりそうな静寂が訪れる
誘われた珠世さんの瞳は少し迷っているように見えた

そんな中、いち早く面倒くさくなる予感を察知した私は、静かに立ち上がると扉を開けられないよう押さえつけに向かった


「珠世様ッ！！」
『ﾌﾍﾞｯｯｯ』


名前を呼ぶと同時に開けられる扉
当然の如く、扉の前にいた私は反動で飛ばされ一瞬宙を舞った
そのまま棚に激突し、目の前で星がチカチカと光る


『き、貴様ァ……何してくれんだッ！！！(目ガン開き)』
「ああ、お前まだいたのか」
『別室の掃除は！？』
「……………(目逸らし)」


彼の説明によると、どうやら掃除中に珠世さんの気の乱れ(？？？)を察知してこの部屋に飛び込んできたらしい
何で別室にいたのに珠世さんの気の乱れが察知できるんだ
人の感情が分かるとかキミもしかして炭次郎の親戚だったりする？？？


「そんなことより珠世様ッ！ご無事ですか！？」
『珠世さん！コイツを、コイツを殴る許可を！！』
「あの少し2人とも黙っててもらえ……いや、この部屋から出ていってください。数秒後には争っている未来しか見えなかったので」


そう笑顔で告げた珠世さんによって、私たちは問答無用で放り出された
この家が珠世さんの家である限り、この場で最強なのは家主である珠世さんだ
その事実を改めて再確認した私は、大きく息を吐き出した


『………私帰るわ』
「………おう」


戦闘力をすっかり失った愈史郎くんにそれだけ告げて家から出ると、私はぼんやりと夜空を見上げる



珠世さんがどう決断するのかなんて分からないけど

お館様に──ひいては鬼殺隊にとっていい決断であることを祈りながら






(空には綺麗な三日月が浮かんでいた)

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