特別任務 ページ5
6:30きっかり、
降谷は彼女は白いシャツの襟下に黒いリボンタイを
通しながら身支度の最終チェックをしていた。
出勤時間が近づいているのである。
本来、公務員は9時から業務開始だが、
彼女は少し特殊である。
なんでも、上司が直々に来週からの新しい案件について説明があるらしい。
つまり、お呼び出しがかかっているのである。
降谷「よし!」
部屋の戸締りをしてマンションから出た。
春とは言えども、四月の上旬はまだまだ肌寒い。
彼女は少し身震いをして、駅へと歩き出した。
彼女が住むマンションの最寄りは霞ヶ関から二駅離れたところにある。
23区内は駅同士の間隔が狭いとは言え、
朝からエネルギーを消費するのはまっぴらゴメンである。故に彼女は電車で通勤している。
警察庁についたのはそこから40分のことだった。
行き掛けにスープストックで軽めの朝食をとった。
上司とは8時過ぎに落ち合う約束となっている。
降谷「まだまだ時間があるな、、、」
デスクチェアにもたれかかりながら彼女はぼやいた。
目を閉じながら、新たに任された案件について思案する。
それは数週間前に降谷の直属の上司であり、将来の管理官として警察庁内でも一目置かれている黒田警視の執務室に呼び出されたときのことだ。
降谷「失礼します。降谷です。」
黒田「あぁ、すまないな、仕事も片付かないうちに
呼び出して。」
降谷「いえ、要件とはなんですか?」
黒田「昨年、都市外で勃発していた攘夷戦争が
突然、鎮静化したことは知っているな?」
降谷「攘夷戦争ですか? えぇ、はい。
新聞やテレビのニュースなどでも報道されてい
ましたから、、。
なかなか勢いが収まらない攘夷側に押されてい
たはずの幕府軍が突然形成逆転し出したのには
かなり驚いた印象があります。
、、、、まさか。」
黒田「ああ、そうだ。
間違いなく、幕府軍以外の外力がかかってい
る。
まが、幕府側の正規の軍だとは断言しきれない
勢力が裏に関わっている可能性が高い。
………、そこでだ 降谷。」
黒田は一旦言葉を切った。
そして、
黒田「お前が江戸に出向き、そのことの真偽を探っ
て欲しい。
確か、降谷は武州出身だったな。公安関係者に
において非都市出身の者は他にいない。
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chiaki0105(プロフ) - 皆さん、是非是非 感想やもっとこうしてほしい等のご意見をお寄せください! こちらとしましても、励みになりますし、なによりも勉強になります。 よろしくお願いします! (2019年10月3日 15時) (レス) id: bcfecc2411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Regulus | 作成日時:2019年9月30日 23時