レベル14 ページ16
「あ"っっっつぅ〜」
「本当にダメだ、暑い······」
最近本格的に夏へと突入したのか、ジリジリと肌を焼くような陽射しが直撃する。甲板掃除担当のシャチと私はダラダラと汗を垂らしながらも懸命に掃除をしていた。
シャチはつなぎの上を脱いで、黒いノースリーブ状態で掃除をしているが、それよりもそのキャスケット帽を脱げば良いのではないだろうか、と思わずにはいられない。一応言ったのだが、脱ぐ気は無いそうだ。熱中症になっても知らないぞ。
私も脱げるものなら脱ぎたいが、羞恥心が邪魔をする。せいぜい腕捲りや、首のボタンを開けるぐらいしか出来ない。いっそ海に飛び込めたらどれだけ良いか。
「シャチ、ここから海に飛び込んだら気持ちよさそうじゃない？」
暑さでやられていたからこそ言える台詞だ。飛び込んだ後の事を考えずに口走ったそれを、シャチも暑さでやられていたからか目を輝かせて賛同した。
船長に言ってからの方が良いだろうか。でもあの人がそんなことを許してくれるとは思えない。
幸い船は陸近くで停まっており、船に上がれなくても泳げば陸に辿り着ける距離だ。
「船長ごめんなさーーーい！」
「いくぞ、せーのっ！」
説教上等、夏を思い切り楽しめ！と言わんばかりに、私たちは柵の上に並んで立つと、歓喜による悲鳴を挙げながら海へとダイブした。バシャッ、と大きな水飛沫を上げて飛び込んだ瞬間、程好くひんやりした海水が全身を包み込む。
「ブッ、ハハハハ！！きもちぃー！！」
「うわ〜つめたい！」
海面に顔を出した瞬間、興奮から笑いが込み上げてきた。そのまま暫く浮かんでいると、水飛沫の音を耳にしたらしいペンギンとベポが船上から見ていた。
「馬っ鹿、お前ら何やってんだよ！」
「いいな〜、気持ち良さそう」
二人とも汗を滲ませながらこちらを見ている。ペンギンは焦ったようにそう言ったけれど、どこか羨ましそうにしているのが隠せていない。結局暑さには勝てなかったようで、おいでよ、と誘うと二人とも飛び込んできた。
＊
＊
「キャプテン、いつもの三人とベポが海に飛び込んで遊んでますよ」
「ああ、知ってる。好きにさせとけ」
「怒らないんですね」
「こうも暑いと仕方ねェ。熱中症で倒れられても困るしな」
ガキだな、と悪態を突きながらも笑って氷水を流し込む船長がいたとかいなかったとか。
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水飴(プロフ) - なつみさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！作者の私情の関係にもよりますが、いずれはどちらも書かたら良いなと思っておりますので、お楽しみにして頂けたらと思います！ (2022年9月16日 0時) (
レス) id: 4efe73e95e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - どっちもみたいです!!!! (2022年9月15日 20時) (レス) @page25 id: dfa30137f5 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - さくにょさん» コメントありがとうございます！頑張ってどちらも書けたら良いなと思っています😌 (2022年9月12日 21時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - エース、コラさん・・。どちらも気になりますね・・！ (2022年9月12日 21時) (レス) @page25 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - グエグエさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！私のやる気があればいずれどちらも書くと思いますのでお楽しみに...！ゆっくりと更新頑張ります！ (2022年9月12日 11時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年8月20日 16時
