レベル13 ページ15
いろいろと考えあぐねた結果、船長の図鑑を借りて今日見てきた植物について全て調べることにした。ペラペラとページを捲っていくと、オレンジ色の小さな実が沢山付いた植物が目に入る。
『摂取すると動物に変化する。変化する動物は人によって様々だが、獣型から人獣型、そして最終的に人型に戻るようになっている。効果は三時間程度と短く、動物系の悪魔の実の疑似体験が出来る珍しい植物である。
しかし薬草としても取り扱うことが出来、実を潰して煎じれば動物に変化する作用は働かなくなる』
「······」
見覚えもあるし、口に含んだ記憶もある。万能の薬草であるにも関わらず、生成している数は少ないのだとか。そんなに貴重で不思議な植物を、知らず知らずのうちに食べてしまったのだ。
自分の愚かさに気が沈むが、それも程々に、船長が起きる前に部屋から出なければ。
「うぉ、吃驚した。Aがどうして＿＿＿＿＿＿ん？」
「あ、あはは〜······」
そう思ってドアを開いた途端、同じくドアを開けようとしたらしいペンギンと鉢合わせになり、バッチリ猫耳を見られた。
情報量が多いこの状況に、どう言葉にしていいのか分からない、と言いたげに口をパクパクするペンギンの腕を引いて、船長の部屋から出ることに成功した。
＊
＊
「だからさっき必死で逃げてたのか！」
リビングで詳細を事細かに説明すると、シャチが笑ってそう言った。それと同時に二人に未だ頭に生えている猫耳を弄られている。流れるような動作で頭に顔を埋めないで欲しいし、興味津々そうに尻尾の付け根も触らないで欲しい。
「野生の動物じゃねえんだからそんなもん食うなよ」
「ついつい夢中になっちゃって。まさか体が変化するなんて思わないし」
「それでもだ、万が一毒性のものだったらどうするんだよ。それこそキャプテンに絞められるぞ？」
コツン、とペンギンに頭を軽く打たれた。
幸い船長が起きる頃には戻っており、二人にも口止めはちゃんとしたので、怒られずに済んだ。
突然猫がいなくなったことに関しては、船から降りていったと言って誤魔化した。
どうせ出航前には降ろすからそれでいい、と言う船長の顔が若干落ち込んでいるように見えたのは気のせいだろうか。
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水飴(プロフ) - なつみさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！作者の私情の関係にもよりますが、いずれはどちらも書かたら良いなと思っておりますので、お楽しみにして頂けたらと思います！ (2022年9月16日 0時) (
レス) id: 4efe73e95e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - どっちもみたいです!!!! (2022年9月15日 20時) (レス) @page25 id: dfa30137f5 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - さくにょさん» コメントありがとうございます！頑張ってどちらも書けたら良いなと思っています😌 (2022年9月12日 21時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - エース、コラさん・・。どちらも気になりますね・・！ (2022年9月12日 21時) (レス) @page25 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - グエグエさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！私のやる気があればいずれどちらも書くと思いますのでお楽しみに...！ゆっくりと更新頑張ります！ (2022年9月12日 11時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年8月20日 16時
