レベル９ ページ11
今夜は珍しくどんちゃん騒ぎ、無礼講のパーティーだった。
私含め２２人の小さな海賊団でも、こうしてみんなで酒を飲んで騒げばそれなりに賑やかになる。
普段は船長が目を光らせていて他の海賊団よりかはお酒を飲む頻度も少ないと自負しているので、こうして飲めるときに煽るように飲んでは泥酔するのがオチだ。
私はそんな仲間を横目に、ジュースを飲んでいた。言わずもがな、船長に止められているのだ。
二十歳になるまで飲むなと言われ渋々ジュースを飲んでいるのだが、たった一年早く飲酒することの何がいけないのか分からない。
「そう不貞腐れないで、A。一年なんてあっという間に来るわよ！」
微酔いのイッカクに肩を抱かれながらジュースを飲み干すと、他の船員が空になったコップに飲み物を淹れてくれた。今日の食事当番が作ってくれたお菓子を片手に一口喉に流し込むと、喉が焼けるようなヒリヒリする感覚と、アルコールの匂いが鼻を突く。
(これお酒だ······！)
そういえばさっきの船員、かなり酔ってたな。
予想していない飲み物に思わず噎せると、隣にいたベポが背中を擦ってくれた。
一口だけだから問題ないと思うし、向こうでペンギンたちと話している船長にもバレていないはず。
しかし意外にも早くアルコールが回る体質なのか、体が妙に熱い気がする。
意識は正常だが、ちょっとふわっとするような気もする。
これがお酒か、なんてお気楽なことを考えていると聞き覚えのある足音が聞こえてきた。
だんだんと大きくなるそれは私の目の前で止まり、見上げれば船長の顔があった。
船長は私のコップを取るとお酒の匂いを嗅いで、舌打ちした。
「こんなに度数の高い酒をストレートで飲んだのか······」
「？」
お酒に関しては全く分からないので、船長が何を言っているのかも理解しづらい。
すると私に有無を言わさず水を一気に飲ませてきた。さっき飲んだジュースも相俟って水っ腹になってとても苦しい。
「もー無理です本当に、吐く、吐きますから！！」
「お前が酒を飲むからだろうが！」
こうしてパーティーも終わりへと近付いていき、夜も更けた。
これ以降船長の隣で飲むように義務付けられたのは言うまでもない。
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水飴(プロフ) - なつみさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！作者の私情の関係にもよりますが、いずれはどちらも書かたら良いなと思っておりますので、お楽しみにして頂けたらと思います！ (2022年9月16日 0時) (
レス) id: 4efe73e95e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - どっちもみたいです!!!! (2022年9月15日 20時) (レス) @page25 id: dfa30137f5 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - さくにょさん» コメントありがとうございます！頑張ってどちらも書けたら良いなと思っています😌 (2022年9月12日 21時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - エース、コラさん・・。どちらも気になりますね・・！ (2022年9月12日 21時) (レス) @page25 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - グエグエさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！私のやる気があればいずれどちらも書くと思いますのでお楽しみに...！ゆっくりと更新頑張ります！ (2022年9月12日 11時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年8月20日 16時
