No.7 ページ9
私が荘園に来て一週間。少しずつ生活のこともゲームのことも理解できた。
命懸けだということを痛感するゲームなのに、試合が終了すると怪我は綺麗さっぱり治るという不思議な体験をこの荘園ではするらしい。ただ、試合での疲れはどうしようもないので、疲れるものは疲れるのだ。
今日はいつもの試合ではなく、BJというゲームをするらしい。相変わらずハンターに追われて生死を分けるそうだけど、カードゲームで個人戦という所が醍醐味だそうだ。
そして何と言っても、いつも敵対関係のハンターと協力して勝利をもぎ取る。
それは未知の経験で、不安と共にワクワクとした感情が心に宿った。
けれど、初心者の私と望んで組んでくれるハンターさんなんているのだろうか。
リッパーさんは進行役をするから参加できないと言っていたし、マリーさんもきっと他の人と組んでいる。
やっぱり時期尚早だったかもしれないと俯いていると、誰かの声が私を呼んでいた。
聞き馴染みは無いけれど、落ち着いた低い声。
「お相手をお探しですか？」
「！」
背の高い細身のハンターさん。明らかに人ではない肌色をしているけれど、容姿が整っていて佇まいから彼の性格が滲み出ているような気がする。大事そうに持っている傘は、何かの気配を感じる。
こんにちは、と微笑を浮かべ挨拶をしてくれたので、慌てて挨拶を返す。
「私の事、知っているんですか？」
「ええ、存じ上げていますよ。新しいサバイバーさん」
彼もBJを共にするサバイバーを探していたようだ。
初心者で脚を引っ張ってしまうかもしれない、と言うと気にしないで、と言って笑ってくれた。
「以前ハンターの館へいらっしゃったと聞いて、一度お会いしたかったんです。
生憎その日は丁度試合に出ていたので、顔を見ることも出来ませんでしたが······。
今日は勝ち負けに拘らず楽しむことにしましょう」
物腰柔らかな彼＿＿＿＿＿謝必安さんはそう言ってにこりと微笑んだ。
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水飴(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 初めまして！旧作も見てくださってたんですか！？ありがとうございます···！お待たせさせてしまいますが、ゆっくり書いていきますので、旧作との違いを楽しんでいただけましたら幸いです！ (2022年6月23日 20時) (
レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - リメイク前の方も見ていたのですが、また見られるなんて嬉しいです！更新頑張ってください！ (2022年6月23日 7時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年5月31日 17時
