No.2 ページ4
「じゃんじゃん飲みなー！」
私の歓迎会を名目に催してくれたパーティーが、その明るい声で最高潮に達した。次第に乱痴気騒ぎを起こす人もいたけれど、それは見ていて楽しいものだった。
長らくこんなに賑やかで楽しい空間にいたことがなかったから、少しそわそわするものの、知らぬ間に頬が緩んでしまっていた。
「あいつら騒ぎすぎだろ」
隣から呆れたような、小さな笑い声を含んだ声に顔を上げると、ナワーブが肉料理を盛ったプレートを手に座っていた。
美味しそうな料理でも、明らかに高級そうな料理でも見目を気にせず好きなだけ盛って食べるのを見て、相変わらず彼は変わらないのだと、心のどこかで安心した。
「しかしまあ、まさかお前がここに来るとはな」
「それはこっちの台詞だよ。まさかナワーブがここにいるなんて」
玄関で出会ってから、私達はしばらく信じられなくてその場から動けなかった。
まさか数年前の戦友がここにいるだなんて思いもしなかったから。
それからナワーブは私にこの居館の隅々を案内してくれた。その役目はエマさん達の物だったらしいが、積もる話もあるだろうから、とエミリーさんが提案してくれたのだ。
おかげで少し気まずく感じていたナワーブとも、昔のように話せるようになった。
私が知っているどのナワーブよりも、今の彼は生き生きとしている。
「明日からゲームに参加するんだろ？なら明日に備えて今日はもう休め」
「うん、明日ナワーブも一緒なんだよね？いろいろ教えてね」
「おう」
料理を平らげて私と一緒に部屋を出た後、おやすみと言ってそそくさと部屋に戻ったナワーブの背中を見届けてから、自室に戻った。
明日はどんな一日になるのだろう。
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視点なし
「ほう、彼女が新しいサバイバーですか」
薄暗い部屋で一枚の紙を見つめる紳士が、鋭利な刃を持った手で自身の顎をなぞる。
名前や基本情報が詳細に書かれたそれを見て、不敵に笑っていた。
「明日が楽しみですねぇ」
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水飴(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 初めまして！旧作も見てくださってたんですか！？ありがとうございます···！お待たせさせてしまいますが、ゆっくり書いていきますので、旧作との違いを楽しんでいただけましたら幸いです！ (2022年6月23日 20時) (
レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - リメイク前の方も見ていたのですが、また見られるなんて嬉しいです！更新頑張ってください！ (2022年6月23日 7時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年5月31日 17時
