安堵 ページ6
御「よく来たね、杏寿郎。」
煉「御館様におかれましてもご壮健で何よりです。益々のご多幸を切にお祈り申し上げます。」
と砂利に跪いた。
御「早速その鬼を見せてもらおうかな。上に上がっていいよ。」
煉「失礼致します。」
羽織から少年を出すと顔が真っ赤で汗だくになっていた。
羽織も汗で濡れている。
それはそうだ、今は夏だ。
煉「だ、大丈夫か少年!すまなかった、暑かったな。」
御「羽織に包んで連れて来たんだね。随分と可愛らしい鬼だ。」
煉「他に身を隠せる物が無かったもので!!羽織に包むという案は少年のものです。
少年は体の大きさを変えられる様です。
少年、元の大きさに戻って見せてくれ。」
元の大きさに戻った少年を見て御館様、もとい産屋敷耀哉は、
御「そうだね、色々と聞きたい事があるのだけど…答えてくれるかな?」
そう言い、名前、年齢、鬼に襲われたその時の状況、今自分は鬼になってどう思っているか、
そしてこれから先、人を喰わないと約束できるかを問いた。
少年はたどたどしい日本語で、自分なりに答えた。
正直、理解に苦しむ部分も有ったが、産屋敷は何も言わず頭の中で解釈をし、
終始優しい微笑みを向け、少年の話を聞き続けた。
御「最後に…。もし人を喰った場合、即刻君の首を落とす。いいね?」
先程の微笑みは無く、真剣な表情で問いかける産屋敷に、少年は深く頷いた。
御「うん。では明日、柱合会議を開く。そこで皆の確認と了承を得よう。今日は杏寿郎と一緒に帰ってもらうけど、明日の会議後からは蝶屋敷で預かってもらいしのぶに診てもらおう。それでいいかな?杏寿郎。」
煉「はい!!感謝致します!御館様!!」
深く頭を下げ、二人は帰っていった。
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作者名:ひょうが | 作成日時:2020年6月1日 1時