鬼の少年と柱達 (ページ3)

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保護ページ3

煉「どうする宇髄。此奴を保護して胡蝶に診せて
みるか？何か新しい情報が得られるかもしれん
ぞ！」
宇「そうだな…。鬼舞辻を倒す為の手掛かりが
見つかるかもしんねえしな。
胡蝶に診せる前に御館様に報告するか。」

煉「よし！そうと決まれば少年！
俺達と一緒に来てくれないか！！」

言葉が分からないのだろうか。
また何も言わず二人を見ている。
煉獄は手招きをし、此方へ来る様に誘導する。
煉獄が前を歩きその後ろに少年、その後ろに宇髄が
少年を見張る様に歩く。

宇「そういやお前、名前は？話せんのか？年は幾つ
だ？」

少年は宇髄の方を振り向きもせず、まるで聞こえていないかの様に淡々と歩いている。

宇「おいお前、お前に聞いてんだよ。」

そう言い肩をとんとんと叩いた。
少年は立ち止まって振り返り、何だと言わんばかりの表情で首を傾げた。

宇「止まるな歩け、歩け。」

煉獄は歩き続けているから、後れを取らない様に
歩けと指示し、もう一度同じ事を問いた。

宇「な、ま、え。」

するとおもむろに口を開き、

「A」

と発した。

宇「おう、Aか。なんだ、言葉も分かるし喋れん
じゃねえか。年は？」

A「じ、じゅう、はち。」

宇「ほーん。鬼はいつ来たんだ？」

A「よん、よん…。まえ。」

宇「四日前か？」

少年は頷いた。
言葉は拙く、単語もしっかり話せない様だから、
その時の状況を聞いてもちゃんと答えられないだろう。
そう思った宇髄はそこで質問を辞めた。

煉「所で少年！名はなんと言う！！」
宇「お前今の聞いてなかったのか？！Aだよ！！」
煉「むう？すまん！Aか！俺は煉獄杏寿郎だ！」
宇「俺は宇髄天元。祭りの神だ！！」

宇「まだ夜だ。今から御館様の所へは行けねえな。
俺ん所は嫁が居るから、煉獄ん家で預かってくれ
りゃあ助かる。」
煉「そうだな！今日は俺の屋敷で預かろう！明朝、鴉
を飛ばし御館様に今日の事を伝える。出来れば直
接でも話がしたいな！」
宇「一応俺からも鴉飛ばすぜ。」

そして煉獄の屋敷に着き、宇髄は自分の屋敷へと帰っていった。
それにしても体が臭い。
あの、生塵が腐った様な臭いが服や髪に付いてしまっている。
四日もあの家に居た少年の方は煉獄よりももっと臭う。

煉「さずかに体が臭すぎるので体を洗うぞ！！」

家へ着くなり直ぐ様風呂場へ直行した。