私を守ってください！

背負ってでも ページ45

西島side


Aのいなくなった部屋


振り払われた手の感触が拭えない。


思ってないよ、もう。
Aを春と重ねてなんかないよ。


でも、写真に映った5人の写真を捨てられないのは、まだこの時間に戻ったらって思いがあるからかもしれない



西「中途半端だな、俺」



コンコン




西「はい」




がちゃ




浦「にっしー今大丈夫？」




西「うん」




浦「なに。全然元気ないじゃん」





西「朝だからかな」




浦「そっか」




西「どうしたの？」




浦「実彩子の帰国が早まって、明日には日本に着くらしい」




西「そっか」




Aは実彩子帰国中、実彩子と共に「仕事」という名目で様々な場所に遊びに行く。
実際Aは遊んでるだけで、執事の仕事を請け負うのはAの同行者と呼ばれる俺らの中の一人だ。





ベッド横の春の写真を伏せた
これが俺なりの答えだった





西「俺がAに同行したい」





浦「同行者についてAからの指名は真司郎だ」





西「まだ決定は待ってほしい。それと、今日俺とAに休みがほしい」






俺の思惑を理解したのか、一息ついて笑顔を向けてくれる



















浦「借りは倍で返すこと。万が一失敗した場合は実彩子帰国中は俺の仕事を引き受け、俺に休暇を与えること。それと」






西「結構条件ない？」






浦「使っていい車が裏の倉庫にある。外車だし結構いいやつだ」







西「…ありがとう！」





俺はすぐに支度を始めた





A





俺、春の後悔は背負ってる。
これから先、消えることはないと思う

でもそれを背負ってでも
Aのことが

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