私を守ってください！

恐怖 ページ25

目の前においてあったグラスが割れる




日「やめろ！」




Aにかけよる真司郎の足音
それさえもゆっくりの音に聞こえて
自分でも驚くくらい動揺していた




A「…ごめんなさい」




與「なにしてんねん！A、大丈夫か？」




真司郎の怒鳴り声に我にかえる




日「ご、ごめん！A大丈夫？」




見るからに外傷はないが、
驚かせてしまったことに対しての罪悪感に苛まれる



A「大丈夫です」




與「日高。おかしいで」




真司郎の俺を軽蔑する目


手紙に敏感になってA傷つけるとか
まじなにやってんだよ、俺


自分の部屋に戻る
真司郎とAの話し声なんて廊下を通して、むしろ響いて大きく聞こえるはずなのに、なんも聞こえない
俺はきっと怯えてる
目の前に広がる俺の写真
誰がどこで見ているかわからない恐怖



A「日高さん？」




目の前にはさっき怒鳴り付けたはずのAが
手紙をもって立っていた




日「A…！どうして」






A「何度も声をかけたんですけど、日高さん返事がないので心配して入っちゃいました。すみません」





日「ごめん。どうかしたの？」





A「……いえ」





日「じゃあ、早く部屋戻って寝な」





A「ストーカーですか？」





Aはテーブルの上の写真を見ていた





日「いや」




急いで手紙を片付ける





日「Aが首突っ込むことじゃない」




A「でも」




日「部屋に戻って」




A「でも」



日「いいから！」




怒鳴り声にゆっくり俺の部屋を出ていくA


怒鳴り付けたい訳じゃない
何故かAには知られたくなかった

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