私を守ってください！

西島さん2 ページ21

西「今日は午後から？」



A「はい。１時からと、掲示板にかいてありました。西島さんは朝からですか？」




西「夜から」




私の顔を見ながらコーヒーを飲むから
少し目をそらしてしまう




A「なのに、朝起きるの早いんですね」




西「Aの顔、見たいからね」




真顔で言う西島さん
でも、ドキドキしないのは



A「私はちゃんと代わりになれてますか？」



私が誰かの代わりになっていることが、どこか突っかかっているから



西「代わり？」



A「日高さんから聞きました。私と似た女の子が前に来たって」



西「そっか」




そんなに優しそうに笑わないでほしかった
悲しそうに笑わないでほしかった




A「すみません、こんな話。朝ごはん食べます？」



西「苦しめてる」



A「え？」



西「ごめんね」



A「朝ごはん食べますか？」



西「うん」



なんで謝ったのかなんて聞きたくなかった
苦しめてごめんね？
代わりにしてごめんね？
わかんないよ




西「俺はAが代わりなんて思ってないよ」



A「気にしないでください。私は代わりでもいいので」



その瞬間感じる温もり



A「離してください」



こんなかっこいい人に抱き締められてもこんなにかわいくない言葉しか出てこない人なんてきっと私くらいだと思う


西「最初は重ねてたよ。でも、やっぱAはAだし、あいつとは全然違うよ」



A「比べて、劣ってるからですか？」



西「違う」



末「いつまでそうしてるつもり？」



視線をドアの方に向けると腕を組んで不機嫌そうに立っている末吉さん




A「おはようございます！」



それでも私の体から離れない西島さんの手




A「西島さん？」




西「どうした」




末「部屋の鍵が閉まってなかったから、何かあったのかと思って」




西「ごめん。俺が閉め忘れた」




末「あ、そ」




A「気を付けるように忠告してもらったのにごめん」




西「今回はAのせいじゃないから」




A「でも」




末「西島。宇野ちゃんが帰国するからって色々忙しいんじゃないの？」




西「今はAの側にいるのに忙しいから」




A「私は大丈夫です」




西「俺がダメ」

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