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親友と僕の作戦 ページ14

cn side

事の始まりは2日前。

仕事が一緒だと、ウキウキしながら楽屋に入れば青白い顔のまるで生気がない涼介寝ている姿。

目を閉じて少したりとも動かないのが死人みたい

怖くなって涼介を起こした。

知「涼介！起きて！」

「…ん、ちね？…おはよ」

知「…おはよ。」

元々細いのに今ではちょっと引っ張っただけで倒れてしまいそう。

目元、微妙に腫れて隈できてるし。

何かあったのは一目瞭然。

でも僕はあえて聞かない。
涼介が僕に話してくれるならそれでいいし、言わないなら見守ってあげるだけ。

ただ、涼介は僕の大切なメンバーでも親友でもある。長年一緒にいた。

助けないといけない時は全力で涼介を守りたい。
傷つけるんならたとえ大貴でも許さない。


何故か無性に涼介を撫でたくなった。

隣に座って頭を優しく撫でた。

ふわふわで少し癖っ毛で。
手で梳けばさらさらと指の間を通る。

「どーしたの？ふふっ、俺の頭触って」
知「いいからそのままじっとしてて。」
「はいはい、わかりましたよ〜っと…」

そうとは言うもののこの痩せようは心配される。

ポケットからスマホを出して空いている日を探した。

明後日空いてんじゃん。
明日は宏太とおすし食べに行く。…ちょっとお高めの。勿論全部宏太の奢り。

でもここは僕がやってやろうじゃないか。
涼介が好きなお店を予約して、少しでも食べさせなきゃ。


知「…ん、重っ…」

突如肩にのしかかる何か。
右を見れば頭を撫でられて気持ちかったのか僕の肩で眠っている。

「だ…、だい…ちゃ……」

苦しそうに呟いて、落ち窪んだ目からは綺麗な一筋の涙。

夢でも泣いてるの？

また頭を撫でれば涼介が少し笑ったような。

大ちゃんから褒められて撫でてもらっていると思ってるんだろう。

それでもいい。
ちょっとでも忘れられるんなら。

時間が許す限り涼介の頭を撫でていた。



＿＿＿＿＿＿

ついに作戦実行の日がやってきた。

まずは涼介に電話をかける。(返事をさせない)

かけ終わったら涼介は絶対来る。
その間に少し食べとこ。

やってきた涼介はやっぱり細い。

ここまで食べないとか馬鹿じゃないの？

涼介が席について僕は事情を話した。

納得してくれたのか大人しく注文する涼介。

運ばれてきたのはたまご粥。

今まであまり食べなかったからお腹に優しいかもね。

一口食べた涼介はたまご粥を見て泣きそうになってた。

何口も口に運ぶあたり、多分大貴に作ってもらった事あるとか。

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