partner 2

新婚さんと惚気 ページ24

ym side

__…だ、ゃ…だ、やま、だ…やまだ！
「ん、んんぅ…ぁ、だいちゃ…おはよぉ」

目覚めるとどアップの大ちゃんの顔。
…そんなに近いとちゅーするよ。
今俺大ちゃんに飢えてるんだから。

『ん、おはよ。俺後10分したら行くから』
「わかったぁ…気をつけてねぇ」
『あ、これ家の鍵。戸締りよろしくね？』

渡されたものは俺が一回手放したもの。
これがもう一度持てるなんてあの時は思っても見なかった。

「…ありがと。帰りは何時くらい？」
『ん〜、ひかとの撮影だけだから…15時くらいには帰ってくるかも』
「そっか、俺は18時過ぎで割と早いから夜ご飯は大ちゃんの好きなもの作るね、LINEでリクエスト書いて送って。材料買ってくるから」
『マジで！うわぁ〜久しぶりだ、何にしよっかなぁ〜』

あれやこれやと悩む姿が微笑ましい。
「ふふっ、こういうの新婚さんみたいでいぃ…ね…。ごめ、忘れて…」

言いかけてとてつもなく恥ずかしいことを言っているのに気づいた。
しかしもう手遅れ。
大ちゃんはしっかりとそれをとらえていた。

『なぁ、それアウトだよ。ぜってぇに忘れてやんなぃ…』
ジリジリと迫ってくる大ちゃんをどうにかしようと辺りを見回す。

！！あ！！
「だ、だいちゃん！時間！」
『あ？どうせ嘘……って、ああああああぁ！！！』

既に時計の針は2分過ぎていた。
ドタバタと玄関に行く大ちゃんを追いかけて見送る。
『やっばぁっ！マネージャーから怒りのメール入ってるしぃ…！！』
「大ちゃん！これ！」
ん？と振り返った時。
むちゅっと音がつきそうなキスをした。

「ほらっ、行ってこい！」
何が何なのかわかっていない様子の大ちゃんは頭の上にはてなを浮かべながらダッシュで行った。

…してやったり！

大ちゃんがいない広い部屋は寂しくなるかと思ったけど全然ならなかった。
むしろ帰ってから作る料理のことを考えていたくらい。

大ちゃんにドキドキさせてやったと喜んでいる時。
楽屋入りした大ちゃんが光くんにちゅーをしてもらったと騒ぎ自慢しているとは知る由もなかった。

_______
ar side

『ねぇ、ちょ聞いてひか！』
光「なに？」
『山田と昨日より戻したんだけど、朝がかわいいのなんのって』
光「へぇ〜っ…てええ！？！？！」
『行く時にね、なんと…山田からチューしてもらった！』
光「……そう、よかったね。惚気を言えるくらいにはなったんだね」

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