大嫌い ページ13
「美麗!あんた、Aについていこうとした!?美麗は、あんたはちゃんとした子なの!Aみたいにならないで!Aを追いかけようとしないで!」
お母さん…美麗は…美麗はね…
「美麗、お姉ちゃんにそんなこと言うお母さん、大嫌い!お姉ちゃんは美麗にとって大切なお姉ちゃん!男の子の家に泊まるのだって許せない!何かあったらどうするの!…お姉ちゃんが、いつも楽しそうに話してる部活の仲間…らしいから許したの」
「美麗が今いちばん許せないのは、お母さん」
やっと言えた。お姉ちゃん…。美麗、言えたよ
お母さんに、嫌いだって。お姉ちゃんのこと差別するお母さんは、大嫌いだって。
言えたから…戻ってきてね、お姉ちゃん。いつお姉ちゃんが戻ってくるかわからないけど、美麗ずっと待ってるから
「どうしたの、美麗、母さん」
「博己…!」
「お、お兄ちゃん…!」
「Aは…Aはどうした?あいつが欲しがってたもの、買ってきたんだけど…あ、もしかして…母さん…追い出した?」
美麗はまだ何も言ってないのにぜんぶ分かってくれるお兄ちゃん。いつも美麗と一緒に、お母さんとお姉ちゃんのやり取りは見てるだけだけど、お兄ちゃんはきっと、お姉ちゃんのことが好きだ
「母さん…」
きっと今も、お母さんに何か言ってくれるよ
「よくやったよ母さん!俺、Aのこと嫌いだったんだ!いつもいつも冷静ぶって、かっこつけて…しかも終いには偽善者だ!なあ、だろ?美麗!いつも何も言わなかったのが何よりの証拠!美麗、おまえもAのこと嫌いだろ?」
「…え」
頭がまわらない
お姉ちゃん
助けて
お願い
「あ。美麗…おまえも…偽善者だったよな…?いつも、『お姉ちゃんが可哀想』って…本当は思ってないくせに。Aのこと心配するフリして…。」
「お兄ちゃん…!?」
「俺はAも美麗も嫌いだ」
頭を殴られたような感覚がした。
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猫 - うぅ、続きが気になります・・・!どうか、一話でもいいので更新してほしいです。待ってます・・・!! (2020年6月14日 4時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西宮柚芽 | 作成日時:2018年9月3日 2時