四十七巻目 ページ47
詰んだ……。
屋根が崩れて私は今転落中。
瓦礫も一緒に落ちてるし流石の神威さんでもここまでは来られない。
すると…
A「うっぐ。」
急に重力に引っ張られなくなり、ずしっと体重が戻ってくる。
って…あれ、私落ちてない!?さっきと違う屋根の上だ!
すると誰かが焦った声で
?「……っはぁ、はぁ……大丈夫か…!?」
と尋ねてきた。
私はその人に抱えられていた。助けてくれたのか!すぐさまお礼言わないと!
A「あ、あのもう降ろしてもらって大丈夫です!…大丈夫です!
あの、ありがとうござ……!」
えっ…!?
バァァアアアアン!!!
?「危ない!!」
A「っ…!」
私のいる屋根の隣の建物が爆発。
助けてくれた人は私を庇ってくれた。
でも、私が驚いたのは爆発じゃない。
驚いたのは……
A「全……蔵さん…?」
助けてくれた人が、全蔵さんだったから。
全蔵「あぁ…。関わらねぇように遠くから見てたが、さっきのは助かりそうになかったから…。」
真っ暗な空の下、燃え盛る炎で照らされる吉原。危ないけれど、幻想的で。
A「……あ、会いたかった。ごめんなさい、勝手に出て行って…!
全蔵さんは何も悪い人じゃないのに、思い込みで怖がって…勝手に…私、私は…!」
全蔵「あーあーわぁったって。
出て行く所くれぇ見たわ。一応俺忍者だからな?勘いいからさ。」
A「……でも!」
全蔵「はぁぁ。あの時のジャンプで許してやっから。何も考えんな。
今は逃げるチャンスだろ?」
あっ……。
今なら、神威さんから逃げられる。
逃げられるけど…本当に、本当にそれでいい?
A「どう…しよう。」
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作者名:柿ぷぃ | 作成日時:2018年2月4日 18時