四十五巻目 ページ45
そして男は私を椅子に縛り付け、私の母と父の死骸が残った部屋でご馳走を食べ始めた。
すると
ドガァアアアン!!!!!
A「ひゃっ……!!」
大きな爆発音と共に屋根が崩れた。
そして
?「無事か、お嬢ちゃん。」
黒い忍び装束を着た人が私に話しかける。
A「だっ、誰っっ!!!」
?「…大丈夫。俺は君の味方だ。ここはじきに崩すから避難するぞ。」
A「でもっ、父さんと母さんが……!っぅうわぁっ!」
黒い忍び装束を着た人は、ぐっと何かを堪えたあと、私を担ぎジャンプした。そして屋根の上まで出る。
A「…っ、すごい……」
?「……そうだろう。忍び中の忍びになればこんなこと、誰でも軽々とできるさ。」
A「…忍者さんなの?」
?「あぁそうさ。」
この会話が私が忍者を目指すきっかけとなった。そしてその忍者は屋根から屋根をピョンピョン飛び移る。
その時の忍者の人の名前は分からない。
けれどそれが忍びだ。
その後、私は家に帰ってきた。
忍者「ここが嬢ちゃんの家だな。」
A「はい…でも私、っ、父さん…母さん……!!!」
その途端、さっきの光景が蘇り、涙が溢れ、呼吸が荒くなる。
忍者「……、助けられなくてごめん。」
そしてしばらく、幼かった私はその忍者さんの胸の中でひたすら泣いた。
忍者さんの目は、とても苦しそうで、悲しそうだった。
ーーーー
その後、私はその忍者さんの知り合いの団子屋で、大きくなるまで住み込みで働いた。でもその忍者さんの事を聞いても
団子屋さんは「それが全くねぇ。」と言い、教えてもらえなかった。
それから色々あって……
神威「A、ぼーっとしてるヨ?」
今に至る。
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作者名:柿ぷぃ | 作成日時:2018年2月4日 18時