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私、灰払Aはレンタル家族みたいなところに預けられている。
そう、ヒョウ兄が言っていた。
ヒョウ兄さんは、私の兄。
前髪を隠すぐらい長い前髪。
喜んでいるか、悲しんでいるか目を見なくてもよーくわかるお口。
レンタル家族っていうのは世間でいうレンタルシェフ、レンタル彼氏の家族版。
私たちはどうやらそれに預けられていたらしい。
なるほどね。
ときどき知らない人が家に入ってきてヒョウ兄と私の写真を撮って帰ってくるのはそのせいか。
ずっと前からの疑問がやっと解けた。
帰ってくる、あの人たちが本当の親なんだ。
と、ただそれだけ思った。
兄さんは、とても悲しそうだった。
悔しそうでもあった。
私は……わからない。
悲しくもないし、文句を言ってやろうとも思わなかった。
ただ、戸惑いもしなかった。
ただそれだけ。
別に、虐待を受けていたわけでもないしちゃんとしたご飯と寝るところ。
そして、服とか用意してくれてるしなんにも文句を言うところがなかった。
兄さんには
「Aは気楽だよな」
って、苦しそうに笑われた。
兄さんは、それを小一のころから気づいていたらしい。
小一のころからずっと思い悩んでいたらしい。
『相談、してくれれば良かったのに』
私たちは家族だ。
そんなに苦しければ、相談してくれれば良かったのに。
そしたら、何か力になれたかもしれないのに。
「そんなのムダだ」
そう、ハッキリとヒ兄さんは言い切った。
「言ったって、なんと言ったってアイツらはおれらが言うことだなんて聞いてくれない。アイツらはおれらに構ってる時間がムダだって思ってるヤツらなんだ」
ゆっくり、と。
そしてハッキリと言った。
「だから。おれはアイツらに仕返しをしてやるんだ……！」
こんにちは、カッパ巻きです！
冒頭、めちゃくちゃ暗いですね
でも、だんだん明るく(？)なっていく予定なので！
そこのところ、よろしくお願いします！
コツコツと更新していくつもりですよ
多分！
少しでも皆様に楽しんでいただければ嬉しいです！
byカッパ巻き
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作者名：カッパ巻き | 作成日時：2021年5月8日 18時
