19、ピンチはチャンス ページ20
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『......マイキーくん......?』
私が名前を呼ぶと、マイキーくんは振り返ってニコッ、と笑った。
ゆっくりとこちらに近寄ってきて、私の束縛されているガムテープや綱を優しく解いてくれた。
そして座り込んでいる私の目線に背丈を合わせて、言葉を放つ......。
「ゴメン、すぐ来てやれなくて。」
『いや......!そんな、全然。』
「怖かったよな。......怪我とかしてない?」
『あ、し、してないよ。ほんと、大丈夫』
「その顔の傷は?」
『あっ......こ、これは......。』
「後で手当する。」
怪我はない。
そういった嘘は、マイキーくんには通じなかったようだ。
意識を失う前に殴られた傷跡が、顔に残っていたらしい。
マイキーくんは私の頭を優しく撫でて、また不良達の目の前に立った。
......“あとは任せろ”
一瞬こちらを見て、そう言ったマイキーくんは、自信満々のように見えた。
悪魔でマイキーくんも中学生。
そうさっきの出来事が起きるまで思っていた。
だが吹き飛ばされた筋肉馬鹿の高校生を見ればわかる。
マイキーくんは、強い。
東京卍會の集会でも、皆の代表を誇る“総長”としてのマイキーくんを思い出せば、その偉大さがよく分かった。
「お前が無敵のマイキーか。」
「ボス、あいつヤバいですぜ?!あの巨体をあんなにも簡単に吹き飛ばして......って、うぐッ!」
「なァーに、怖気付いてんだよ。所詮東卍は一人。俺らは総勢100人だぞー?勝ちの決まった戦いじゃねぇか!!」
相手のボスがマイキーくんを強く脅し、それにつられて周りの連中も高笑いし始めた。
一方マイキーくんは何の素振りも見せなく、ただただ相手のボスを睨んでいた。
「中坊がっ!調子に乗ってんじゃねぇぞッ!!!」
マイキーくんの態度に腹が立ったのか、相手のボスは殴り拳を構えて走り出した。
マイキーくんも戦闘態勢に入り、相手を蹴ろうとしたその時だった。
「___がはッ!!!」
横から別の拳が差し掛かってきて、相手のボスは筋肉馬鹿と同じように吹き飛ばされた。
「マイキー、紬ちゃんピンチだからって先に突っ走んじゃねぇよ。......遅れちまっただろうが。」
「ケンチン......!!」
そう、相手のボスはドラケンさんに殴れたのだ。
そしてその周りには、
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茜89 - 無気力に自信が有る人さん» ありがとうございます! (2023年1月16日 22時) (レス) id: 725f8adbad (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - 順位貰ってて、凄くない人いませんよ!やっぱり茜89さんは凄いですね! (2021年8月3日 18時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
茜89(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 本当ですか......?有難いお言葉ありがとうございます。 (2021年8月3日 11時) (レス) id: 00b7920020 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - いや、茜89さん含めて言ったんですよ! (2021年8月3日 11時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
茜89(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» ですよね。占いツクールの人気な作者さん達は作品を惹く才能を持っていると思います!(自分には絶対ないやつ) (2021年8月3日 10時) (レス) id: 00b7920020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜89 | 作者ホームページ:http://Bunta20202
作成日時:2021年6月11日 21時