32話「問題」 ページ38
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『何で倫なんかに話さなきゃいけないのよ。』
「分かった、じゃあ対等に夢緒も質問していい事にするよ。」
『はぁ......?』
「俺が質問して、夢緒が答える。で今度は夢緒が質問して俺が答える」
『......何それ......』
取引しよう、って事......?
今、ここで?
それに何の意味が......。
いや待て、......私も質問したい事、ある。
“好きだから、かな。”
見間違いだと思うが、あの日、私の耳を塞いで口パクでしか分からなかったあの言葉をちゃんと知りたい。
私も質問していいなら、この事も言ってもいいよね......?
だって倫の質問だってある意味個人情報だもん。
『......良いよ......』
「お、まじ?じゃあ聞くけど、何で夢緒はあの合宿で電動マッサージ機を持ってきたの?」
持ってきた理由は......
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・
『......姉が私の鞄に入れたから。』
そう、持ってきた、と言うより。
持ってきてしまった、の方が合っている。
少し回想すると、合宿に行く日の前日に問題があった。
......
「ねぇ、夢緒ー!」
『何、お姉ちゃん。ていうかノックくらいして』
「あのね、あのね!私、電動マッサージ機買っちゃいましたーっ!」
『......は?何それ』
「ここを押すと、ブブブってこれが動くのよ!」
『......だから?』
「もーう、察してよ!!」
ノックもしてこないウザい姉が、何故か変な物を買ってきた。
電動マッサージ機、だっけ。
うちは両親がいないので、お姉ちゃんが変な物を買っても問題は無い。
......が、これは流石にヤバいんじゃないかと思う。
『それって、その......あれに使ったりするんでしょ?』
「お、夢緒分かってんじゃな〜い!流石私の妹っ!」
『お姉ちゃんが姉だからね。子供に悪影響でしかないよ』
「で、これをね!ここに押さえつけてると......」
姉は電動マッサージ機をソコに近付けた。
......なんかやばい予感がする。
「あんッ!きゃあぁー!思わず変な声出ちゃった〜!」
『これが彼氏いない歴4年の変人か。』
「夢緒も使ってみなよ〜!すっごく気持ちぃんだから!」
『やだよ、絶対使わない。ほんっとお姉ちゃん馬鹿。私お風呂入ってくる。』
「えぇー、そんな〜」
私はこの時点でもう姉が諦めていると思った。
が、そんな甘い考えは大ハズレ。
私がお風呂に入っている隙に鞄に入れられていたのだ。
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茜89 - コメント返し遅れ、申し訳ございません汗。そう言っていただけて嬉しい限りです‼︎ (2022年11月26日 12時) (レス) id: 725f8adbad (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ - マジ角名が告ったとき、めっちゃ泣いたんだけど〜?! (2021年11月20日 0時) (レス) @page46 id: e04e85245c (このIDを非表示/違反報告)
茜89(プロフ) - ハイキュー!!さん» 復帰したんですね!良かったです。 (2021年5月23日 8時) (レス) id: 00b7920020 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 休止をやめました!←早い(笑) (2021年5月22日 23時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - そうですね!私の場合は休みではありませんが…… (2021年5月15日 20時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜89 | 作者ホームページ:http://Bunta20202
作成日時:2021年1月18日 22時