１１話「喧嘩」 ページ11
・
『何であんたが居るのよ。』
「こっちのセリフなんだけど」
夢緒がデザートコーナーへ行くと、タイミング悪く角名が居た。
夢緒は思った。
こいつがデザートコーナーに居るのならまだしも、何故チューペットアイスの所に居るんだ、と。
角名が昔からチューペット好きなことを夢緒は知っている。
それと同等に、夢緒もチューペットが好きなのだ。
それは幼馴染みの角名なら尚更理解する筈。
お互い目の前のチューペットアイスをチラ見しながらも、バチバチと火花を出し睨み合っている。
それを見て周りに居た侑達は場を去っていった。
大方この後二人が言い合いになることは予想がついていたのだろう。
『倫はコンビニでチューペット買えばいいじゃん。』
「は？何言ってんの。コンビニと今ここにあるチューペットアイスは格が違うんだよ？」
『そんなの説明されなくても分かるわよ。大体倫はいっつもチューペット食べてるでしょ。今日ぐらい私にも食べさせてよ』
「だからいつも食べてるチューペットとは違うっつってんの。ホントに分かってんの？」
『男なら普通女の子に譲るでしょッ』
「普通の女の子、ならね？」
『っどういう意味よッ？！』
予感的中。
いつものように角名の煽りから夢緒の短気さで喧嘩が始まった。
どちらかが辞めれば良いものの、両方共負けず嫌いなのでそれは無理に等しい。
周りは始まった始まった、と苦笑いし始めた。
その中から三葉が慌てて飛び出してきて、喧嘩を止めようとする。
「辞めぇやっ！二人共！」
「そうだよ夢緒。他のデザートにして白沢さんと一緒に食べればいいじゃん。まさかだけど一人で二つ食べる気？随分とした食い気だね。そんなんじゃ太るよ。」
『ッ？！バッカじゃないの！女子にそんな事言って！ほんっとデリカシー無さすぎッ！！！童貞！！鬼畜！！バカッ！』
「バカバカ煩い。女子だから何かを共有し合うの好きなんじゃないの？」
『そういう問題じゃない！！とにかく私はこれが食べたいのッ！！！』
「俺だって食べたいし。」
だが止めに入ってもこの二人の言い合いを辞める事は出来ない。
それはこの喧嘩を見慣れている三葉や侑達でも。
じゃあ誰が止めるんだ、となるだろう。
そこはもう......主将にお願いするしかないようだ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 945人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
茜８９ - コメント返し遅れ、申し訳ございません汗。そう言っていただけて嬉しい限りです‼︎ (2022年11月26日 12時) (
レス) id: 725f8adbad (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ - マジ角名が告ったとき、めっちゃ泣いたんだけど〜?! (2021年11月20日 0時) (レス) @page46 id: e04e85245c (このIDを非表示/違反報告)
茜８９(プロフ) - ハイキュー！！さん» 復帰したんですね！良かったです。 (2021年5月23日 8時) (レス) id: 00b7920020 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー！！ - 休止をやめました！←早い(笑) (2021年5月22日 23時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー！！ - そうですね！私の場合は休みではありませんが…… (2021年5月15日 20時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茜８９ | 作者ホームページ：http://Bunta20202
作成日時：2021年1月18日 22時
