溺愛8 ページ8
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夢主side
“俺だって、嫉妬するんだよ?”
問われてる意味が分からなくて混乱していると、キスをされた。
数分間、キスしている時間にしたら長かったこの空気の後に、倫太郎はそう言った。
嫉妬......。
はっ!、と要約倫太郎の言いたい事が分かった気がした。
嫉妬。つまり私と倫太郎が最近一緒に帰れていなかった理由は、私がいつもさゆりちゃんと一緒に帰っていたから。
『っ、ごめんね、倫太郎。気付いてあげられなくて。』
そう言うと、少し目を開かせた倫太郎。
でもすぐにその顔は微笑んで、
「やっと分かったんだ。」
そう言ってくれた。
『でもさゆりちゃんに嫉妬してるなんて思わなかったよ、笑』
「良いじゃん。誰かに嫉妬するのが駄目なんて決まってないんだし、大体岡田がAの事取ろうとするのが悪い」
『取る?さゆりちゃんそんな事しないよ?』
「天然バカ。俺にはそう見えたの。」
『ふーん......笑』
話が一段落つくと、一気に今までの欲を吐き出す倫太郎。
まぁでも、私はそのぐらい愛されてる、って事かな。
『さゆりちゃんに嫉妬してたって事は、さゆりちゃんが来た時から嫉妬してた?』
「約3ヶ月」
『長っ。なんか本当ごめん。』
「もう良いよ笑、次はAに嫉妬してもらうし。」
『えっ、そ、それは勘弁して......』
「ふっ、冗談だよ。」
体育館へ戻る際に、そんな事を話していた私達。
言われてみれば、私少し冷たかったかもな。
今なら倫太郎が切れた指に絆創膏を渡されただけでぽかん、ってする理由もよく分かるかも、笑
「あっ!A先輩ー!」
『さゆりちゃん、悪いんだけど今日は倫太郎と一緒に帰ってもいい?』
「!......A。」
「ま、マジですか?!私も治と帰ろうとしていた所何ですー!」
「『治......?先輩は......??』」
「お2人さん、ちょっと聞い」
戻ると出迎えてくれるさゆりちゃん。
今日は一緒に帰れないんだ、と頭を下げるとタイミングバッチグーです!A先輩!!、とはしゃいてくれる。
バッチグー?しかも治呼び......?
と倫太郎と2人でハテナマークを浮かべていると兄さんが事情を話してくれる。
......数分後......
「なるほど。」
『さゆりちゃんって付き合ってる人居たんだ......』
「はい!!」
初耳過ぎて今日家に帰るまでぽかん、としてたのはよく覚えてる。
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ぽんこつ(プロフ) - 茜89さんの作品凄く好きです!毎回読ましてくれて嬉しいです! (2022年2月4日 15時) (レス) id: b62fb1fea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜89 | 作者ホームページ:http://Bunta20202
作成日時:2020年6月18日 22時