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左肩。名前の腕でも使えなくと思ったのだろう。
「異能使うから、黒蜥蜴も樋口も帰って」
Aは目の前の自分を撃った敵に目を向けながら、そう言った。
目に色がない。
「龍も。外出るか端に寄って中原さんに電話掛けてくれない?」
芥川「承知」
Aは異能を使うときに中也が迎えに来る環境にないと使わない。それは彼女のポリシーなのかそれとも精神安定なのか構成員知る術はない。
恐らく芥川も知り得ないだろう。理由も聞かずにいつも連絡だけする。
「異能力 虚無への供物」
辺りが暗くなった。次の瞬間、暗闇が晴れたときには目の前の敵は血を抜かれて死んでいた。
芥川「A、電話なら掛けたぞ」
「ありがと、ちゅ…中原さんは?」
芥川「直ぐに向うと。」
「そう。全部始末したから龍、首領に報告行ってくれない?」
芥川「解った、大丈夫か」
「大丈夫。中原さん来るでしょう」
芥川はAを残して敵のアジトを後にした。すぐ側の壁に寄りかかり、Aは座った。
五分程して入れ替わりで入ってきたのは中也である。
中原「A」
「あー、中也」
中原「異能使ったか。」
「うん、だけど今日はどうも無かった」
中原「そうかよ。」
Aは、太宰がいなくなってから暫くして異能を使うのを怖がるようになった。過去の1度の暴走から。
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作者名:テオ | 作成日時:2017年9月6日 20時