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1ヶ月前
Aside
私が高校1年生のときお父さんが
正式にゆみさんと籍を入れることになった
私が初めてゆみさんに会ったのは中学3年の頃だけど
ゆみさんが私に気を使って
籍を入れるのは
“Aちゃんの気持ちが落ち着いてから”
と決めていたらしい
私はお母さんが死んでからお父さんの幸せだけを
願って生きてきたからもちろん反対なんてしなかった
その気持ちを口に出すことも
でもゆみさんは何かを察していたのだろう
そんなゆみさんに気づいて
私はまた自分の気持ちを殺し
なるべくゆみさんに話しかけるようにした
それがあって私が心を開いたと思ったのか
高校1年生になった頃籍を入れた
ゆみさんはいい人だ
でもそれが逆につらい
ゆみさんの優しさがつらい
こんな私のことも大切に思ってくれている
2人が籍を入れてから数ヶ月後に私のお見合いが決まった
さすが神楽木財閥だ
そんな夢みたいなことが
当たり前の出来事のようにおこる世界に
私は足を踏み入れてしまった
ゆみさんは現社長つまりゆみさんのお父さんに
反対してくれた
その優しさも今の私にはつらい
だから私はお見合いを受け入れた
お父さんの幸せのために
私はもう気づいていた
偽りの自分しかいないことに
だからあの条件を受け入れた
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作者名：メロン | 作成日時：2023年2月2日 3時
