Rejection side story : Fast Hassan & Lewis ページ43
ルイス・スタインフェルドは目の前の青い炎から事のあらましを聞いていた。
公爵は夢魔との混血のグランドキャスターの元にいること。
自身は最初のハサンであるグランドアサシンの元で保護されていることを。
「……一つ、問わせていただいてもいいですか？」
薄暗く、洞窟か何かの中にいるため目の前の炎のみが光源であるため、顔色が更に悪く見えるルイスは真っ直ぐその炎を見据えた。
「何故、助けていただけたのですか？ 確かに公爵はレディ・百貌と親しい間柄でしたが、それは俺に当てはまりません」
「……」
沈黙が続く。
「……汝は、
「
「然り。
ルイスにとってこの目の前の人物が言っている
それもそうだろう、ルイスにとってそれは知ることでもなく。
だが。
「……シャーロットさん、ですか？」
「……」
ルイスは少しだけ、いやかなり些細な出来事だったが記憶の片隅にあの孤高の女性が表情を崩したことがあったことを思い出した。
正確には自身の生死を掛けた出来事のおまけだが、それでも孤高の麗人があのような表情をすることは彼が覚えている限りその一度のみ。
中東特有の砂塵避けの仮面を渡したあの時だけである。
「直接は聞いたことはありませんが、風の噂でシャーロットさんが聖杯戦争に参加されていたと聞いたことがあります。だから、その時のサーヴァントが貴方ではないかと思いました」
「……」
じっと青い炎を見つめた。
答えはない。
しかし、沈黙は肯定の証だとも言える。
「まさか、シャーロットさんの恩恵に預かって貴方のような方に助けていただけるだなんて。流石シャーロットさん。……怒らせないでおこう」
最後に吐かれた言葉は自身の戒めのためである。
孤高の彼女は怒らせたら怖いことを体の芯まで学習済みのため、もし擬似サーヴァントとして召喚された出来事を覚えていれば余り深いことは言わない方が身の為。
「……然り」
「!?」
だが、まさか後半の言葉にグランドアサシンも同意するとは……。
いったい聖杯戦争時に何があったのか。
それは別の話で解き明かされるだろう。
Side story : Ludo & Professor J.M - One→←Rejection side story : Merlin & Buckingham
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翔べないペンギン(プロフ) - 爆死なうさん» コメントありがとうございます。そういただけますと大変嬉しいです。拝読いただきありがとうございました。 (2021年2月16日 8時) (
レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
爆死なう - 素敵な作品をありがとうございました。 (2021年2月15日 0時) (レス) id: baaad41788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2020年12月6日 18時
