Bubble Gum（N.nuru）

# ページ6

本当にいいんだよね…？



「あっ、美味しい……」



「でしょ！でしょ！法朗さんのオムライス、絶品なんだよね〜」


今はまくるちゃんと、法朗さんと夕食を食べている。


トロトロの卵がケチャップライスと混ざり合ってとっても美味しい。


……こんなに幸せでいいのだろうか？




考えてみれば、この二年間、ロクに人と関わったことはなかったな……




そして、私はオムライスをあっという間に平らげた。








「塗にも食べさせてあげたかった〜。」



「ん〜。残念！塗くん、今日遅いもんね。」




塗…くん？



「あの……従業員の方、もう一人いらっしゃるんですか？」




「うん。私と同じ、住み込み従業員。今日は……まぁ、ちょっとした用事でね……」



まくるちゃんは私に何か隠しているよう。


でも、あまり聞かないでおこう。








「あれ？Aちゃんは……仕事を探しているのかい？」



法朗さんが

私のバックからはみ出ていた求人広告のチラシを手にとって言った。




「あ……はい。恥ずかしながら……半年程前に会社をクビに…」




「へー、大変だね〜。……あ、」



「どうしたの？まくるちゃん。」



「Aちゃん、ここで働かない？」



え？



「…まくるちゃん！それいい！ナイスアイデア！」



「いやいや、そんな……」



こんな事があっていいのだろうか…？



「いいじゃん！私、Aちゃんともっと仲良くなりたいし！」





「ほ、…本当に……いいんですか？」




「もちろん！okだよ！」









こうして、私の再就職が決まった。









上の階に行き、まくるちゃんに案内される。







「今日から、ここがAちゃんの部屋だよ！……住み込みになるけど…いい？」





「うん！」




家にいてもどうせ何もやることがないから。



こんな素敵なところに住めるなんてむしろ嬉しい。





「そして……サンドグラスは喫茶店もやってるけど、……他の仕事もやってるんだよね。」



他の仕事？


なんだろう？



でも、どんな仕事でもやっていける気がする。




「まくるちゃん。…これから、よろしくお願いします。」




「よろしくね。Aちゃん。」






心の中で、


少しの不安と希望が絡みあった。









偶然？それとも必然？






この後、私は運命の出会いをする。

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