好きすぎて忙しい。【Bs39】

特権 ページ40

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「ね、陵真くん」


39「どうしたん？」



呼び掛けに優しく応じてくれるのが嬉しい。



「インスタ、！ もう1回繋がってもいい、？」



陵真くんの表情がぱっと明るくなった。



39「当たり前やん！ 繋がろ繋がろ！」


「ありがとう！」



2人でスマホを開けて笑い合う。
実を言うとアイコンはずっと陵真くんとお出かけして撮ってもらった時のまま。



39「まだこのアイコンなんや！」


「お気に入りやもん〜！」



心がほっとして、口元が緩くなって、次第に私の声のボリュームは大きくなっていく。
さっきまでの暗くて重苦しい雰囲気とは変わり、私たち弾んだ声が居酒屋という場所に溶け込む。



53「完全に二人の世界だ、、」


53「俺とは繋がってくれんの？」


「えー、、どうしましょ」


39「いや自分だけっす」



強気な声で話す陵真くん。



31「諦めた方がいいっしょ。きたちゃん直属の先輩に対してもこれやし」


53「インスタしてないからそんなこと言えるんやん、、」



SNS関係の話にはいかにも興味がなさそうな声色で話す太田さん。
それに対して宜保さんはどこか気に入らないところがあるよう。



39「まあ？ 同級生特権なんで笑」



「そうだね、笑 私はもしもがあるから宜保さんもフォローしてくれてるとカモフラージュできていいかもだけど」



39「もー！！ ほんまにそんなんええから！！」



「じゃあ、まあいいかな、！」



39「それでよし！」


53「よくないわ！」


31「まあまあ、笑」



2人で話していると楽しくて、食べ物にも手をつけず、夢中になってしまった。
度々太田さんと宜保さんに 俺らのこと忘れんといて〜！ と言われてはっとなるが、久しぶりに話せるからそんな気は無いのにお2人のことを忘れてしまう。
申し訳ないけれど、こればっかりは許して欲しいというか、なんというか。
でもそんな太田さんと宜保さんも私たちを見てほっとしたように笑ってくれているのが嬉しかった。

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