好きすぎて忙しい。【Bs39】

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you side


今日、というかここ最近は契約更改に来た選手たちの写真を撮ったり、契約更改の時の会見の様子をHPにまとめたり、オフシーズンとは言えど選手も私も完全なるお休みでは無い。

忙しい中なんとか先輩方とも分業してお昼休憩の時間を取ることが出来た。

私は椅子から立ち上がりうんと伸びをする。
お弁当を机の上にだし、手を洗うついでに鏡で髪やメイクをチェックしようとお手洗いに向かった。



39「あ、Aちゃん、」



お手洗いからはまさか出会うと思っていないあの人の姿。



「陵真くん、」



目がばちっと合ったあとお互いに目をそらす。
どちらが次の一言を発するべきか、探り合う沈黙の時間。
私が朝のことを謝ろうと声を出すために息を吸ったその時、



39「ごめん、こんなとこで話すんいやよな、」



そういって陵真くんは走り去ってしまった。




その後もパソコンでぱちぱちデスクワークをしながら陵真くんのことを考え続ける。
傷つけたかなとか、謝れなかったな、とか自分の反省点ばかり。
それをかき消すように仕事のことを考えるとどこか楽になれた。
少し憂鬱な気持ちが和らぐのでどこか今は忙しさも有難い。

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