離れてもらっていいですか？？【苺】

・ ページ3

たらしだな、これは。


「家はどこ？」


『新宿です』


「意外と学校から近いんだ！でも、なんで迷子になっちゃったの？」


小学生に事情を聞く警察官の人みたいな聞き方だな。


『下見をしてなくて…』


ぶっちゃけ、めんどくさかったからなだけだけど


「そっかー、下見しようとしただけ偉いね！」


『ありがとうございます』


しようとも思ってなかったですう、嘘ついてすいません。


「この学校、いろいろ行事たくさんあるから楽しんでもらえると嬉しいな！」


『楽しみにしてます』


「…緊張してる？大丈夫？」


あ、バレた。


『正直してます…』


「男子としゃべるの苦手？」


『中学の頃、あまり話しませんでした』


「そうなんだ、なんかごめんね」


『いや、大丈夫です』


意外と紳士的なところがあるな、この生徒会長。






〜７分後〜






「はい、到着！」


『ごめんなさい、ほんとに。ありがとうございました』


「入学式まだ間に合う！急げー！」


『ありがとうございました』


いい人だったなー、あの生徒会長。顔もいいし。

あれ、私そこまで面食いじゃないよな？

イケメンいないかなあとか言いまくってたけど。

知らね、とりあえず急ぐか。








・









・









〜入学式終了〜







・







・







いやー終わったー

やっぱ学園長の話って長い。あくびめっちゃ出たわ。

にしても、生徒会長が登場した時のあの悲鳴はなんなんだ？

人気なのか？いーや、興味ない。


ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟﾝｯ


‹1年生の広瀬Aさん、職員室まで来てください›


ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟﾝｯ


おいおいおい、入学初日から呼び出し食らうのはやばすぎるだろ…

まじでふざけんなって。え、だる。

仕方ねー行くか。










〜職員室〜










先生「ああ、来た来た。ごめんね、呼び出しちゃって」


『大丈夫です』


先生「生徒会長さんがあなたのことを呼んでほしいと聞かなかったの」


『生徒会長がですか？』


絶対に怒られるパターンやん。死んだわ。


な「やっほーさっきぶり！」


『あ、どうも。』

　
な「固いなーもっと楽にしていいよ！」


そんな事言われても生徒会長に呼び出し食らったら、怒られる以外ないやろがい。

頭おかしいんじゃないのか、生徒会長さんは。


な「怒られそうみたいな顔してるね笑」


『…それ以外に何があるんですか』


な「会ってほしい人がいるんだけど」


会って欲しい人？

・→←第1章　出会い

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す