辟易 ページ46
｢なぜ私をこんなに解放……しておくんです｣
縛りもしなければ、させることといえば
彼の＿＿＿アントーニョさんの家事やら何やら
規制といえば、外出。くらいで
｢逃げようと思えば、私だって逃げられます｣
背もたれの高い椅子に座る彼は
肘をつきながらこちらを一瞥する。
｢そんなん、意味無いやろ
お前からここまで来おって 今更 逃げても意味あらへんしなぁ｣
席を立つと、私の立つ壁までやってくる。
｢それに、お前。もう彼奴の所に戻れんのと
ちゃう？｣
その言葉に心臓を掴まれたかのような感覚。
自分の頭の横に、彼の手が伸びる。
この世の深淵のような、暗い色を内包したような アーサーとは違う…深い緑色の瞳が 私を捉えたまま 動かない。
｢なんか 言えよ｣
冷たく声音が変わり、まるで この前の人物とは思えない程の表情だった。
｢……私は、……ただ、も う ……
あの人に お礼したいとか…そうなんじゃなくて
……勝手にここに来ただけです。 ｣
｢何や、それ。｣
刺すようなアントーニョさんの目は相変わらずだけど、間の抜けたような声に 一瞬 安堵する。
それも束の間＿＿＿＿
｢＿＿＿＿きゃっ！｣
気付くと 私は 床に押さえ付けられ、彼が私の上に馬乗りになった。
｢ホンマ、何やねん
お前 何考えとるかよう分からんし。
第一……俺が何しようと関係あらへんやろ｣
｢アーサー……さ、ん…に何かあったら…
それは、もう……私にも、関係のあることなん……です｣
上に乗られて、苦しくて 息が詰まる。
水の中にいるように……息ができない。
｢………ふぅん…｣
興醒めした。
そんな表情を浮かべ、身を退く。
私はいきなり入ってきた空気を 急に吸いすぎて
激しく咳き込んでしまった。
｢どうでもええな。俺にとっちゃ……
せやけど、お前 これからは俺の言いなりで過ごさんとならんの、忘れてへんよな？｣
そういうと、黒い笑顔を浮かべて
薄く笑った。
ただ、何かを隠すような 顔にも。
私には見えた。
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葵 - アーサーがかっこいいよぉぉぉぉ(( すみません取り乱しましたw (2015年12月7日 19時) (
レス) id: 9482af0798 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！これからもどうぞ、よろしくお願いします！！ (2015年10月30日 23時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - アーサーかっこいい///続き楽しみにしてます！ (2015年10月30日 17時) (レス) id: b03ebc546b (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - イギリスさん» いえいえ！いつも感想ありがたいです！！ アーサーさんは格好良いイメージが強過ぎて…。楽しんで頂けて嬉しいです(*⌒▽⌒*)これからも頑張りますね！ (2015年9月23日 20時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - 更新ありがとうございます！！コメント遅くなり、すみません！！アーサーさん、もうかっこいい…！！台詞とかやばいですね！！鼻血が…！！これからも頑張ってください！！ (2015年9月23日 16時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝夜 | 作成日時：2015年4月6日 15時
