夕闇 ページ42
＿＿＿＿
夕焼によって、焼け落ちそうになる暮れの空。
夜と太陽が この時に
黒と赤として空に反映される
まるで、その色達は
彼＿＿＿＿＿＿＿アントーニョのなにかを表したような色でもあった。
物憂げに、そんな海の向こうを見遣る
彼の、生い茂る草木の陰りが見えるような緑色の瞳が重たげに瞬く。
押し黙って、今にも重たさで
潰されそうな空を見詰めているだけの彼の表情は
情熱の国、なんて言うには嘘でも難い
が、彼はなにかに気づく。
そのなにかは 彼の表情を まるで氷の塊をいきなり熱湯を注いでゆっくりと溶かしていくような
そんなようだった。
｢おいハゲ！飯のじかんだ！！コノヤロー！｣
アントーニョは、屈んで
そのなにか＿＿＿小さな子もといロヴィーノを
屈託のない笑顔で見詰めた。
砂浜をよいしょ、よいしょと走ってきたようで
疲労の色が見えた。
｢なんや、そんな親分の飯食いたいんか？｣
｢っちっげーよ…腹減ったのに作るヤツが誰もいなかっただけだ！だから｣
ええよ、分かっとる
親分はロヴィに好かれとることは、
そう言いながら、後ろ、と言って
乗ったらええ。疲れたやろ？と促す。
こういう時は素直に 背中に乗ってくるロヴィーノを弟のように可愛がっている。
彼は人と接する時は明るく快活な青年でいられる、のだろう。
だが、どこか……
近寄り難い雰囲気をも醸し出す彼は案外
稀なものだが、とてもふしぎに思わざるを得ない
｢さ、早く戻ろか。
＿＿＿＿吸血鬼が襲いに来る前に、な ｣
｢？なんかいったか、アントーニョ。｣
背中におぶられた弟分は不思議そうに
彼の後から顔を覗きこもうとする。
その時にはもう＿＿＿＿
彼はいつもの、穏やかそうな顔を向けるだけ。
｢ん、なんも。やで？｣
優しげな日差しのような笑顔は
なにかを包み、隠しているかのようである。
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葵 - アーサーがかっこいいよぉぉぉぉ(( すみません取り乱しましたw (2015年12月7日 19時) (
レス) id: 9482af0798 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！これからもどうぞ、よろしくお願いします！！ (2015年10月30日 23時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - アーサーかっこいい///続き楽しみにしてます！ (2015年10月30日 17時) (レス) id: b03ebc546b (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - イギリスさん» いえいえ！いつも感想ありがたいです！！ アーサーさんは格好良いイメージが強過ぎて…。楽しんで頂けて嬉しいです(*⌒▽⌒*)これからも頑張りますね！ (2015年9月23日 20時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - 更新ありがとうございます！！コメント遅くなり、すみません！！アーサーさん、もうかっこいい…！！台詞とかやばいですね！！鼻血が…！！これからも頑張ってください！！ (2015年9月23日 16時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝夜 | 作成日時：2015年4月6日 15時
