揺れ動く箱庭 ページ39
「兄さん...?」
どうして、ここに。
そう口が、動くはずだった
「お前、やっぱ馬鹿なんだな。
……あの女 そろそろ騙される頃合だ」
あの女____Aの事だ
それに、そろそろ騙される頃合...には、心当たりがあった。
「騙されるって、事は
俺の説明不足という事ですか」
「……分かってるなら なぜ言わなかった。
お前はあの女の家を焼き払ってはいないという事を……
こうなることは、薄々分かっていただろ」
責めるように、ではない。
悔やむように言う兄の表情は 現実を見ている様では無く____
まるで、昔を見ているような錯覚を覚えた。
「いくら小さな国とは言え、Aの価値は...
決して小さくは無い。お前が彼奴を捕虜として迎えてもう
かなり経つんだろ?……狙われてもおかしくない頃だ。」
「兄さん、確かにそのとおり、です。
だが...一体こんな事を誰が……」
そうだ、彼奴だって国だから。
弱いと見られてしまえば、俺の弱みにも値する。
そう見られてしまえば……Aは狙われてしまうのだ。
俺を好ましく思わない勢力によって。
「俺には……敵が多すぎて、分からないです
ただ……」
俺は彼奴を見た日から。
既に決めていた。
「Aは俺が守ってやらないと、
彼奴はいつだって泣くしょうがない奴だから。
Aを……これからも守ってやります。」
何時だって思い出せる。
彼女のあの____月の下で暗く映し出された表情を見て、
俺が、彼奴を守らないといけないと、そう思ってしまったのは
「……そうだよな」
気付けば、あの恐ろしかった兄を置いて部屋を飛び出していた。
俺は、何時からか彼を誤解していたのかもしれない。
兄さんは、俺を気にかけてくれたではないか。
「兄さんの言う通り、俺は馬鹿だな。
……色々、今になって気付くんだからな...。」
そして長い廊下を抜けると、
彼女と、その民族らしい数十名がなにやら話し合う姿が見えた。
Aを含む十数名の赤い瞳がこちらを一斉に振り向いた。
A……?
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葵 - アーサーがかっこいいよぉぉぉぉ(( すみません取り乱しましたw (2015年12月7日 19時) (レス) id: 9482af0798 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます!これからもどうぞ、よろしくお願いします!! (2015年10月30日 23時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - アーサーかっこいい///続き楽しみにしてます! (2015年10月30日 17時) (レス) id: b03ebc546b (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - イギリスさん» いえいえ!いつも感想ありがたいです!! アーサーさんは格好良いイメージが強過ぎて…。楽しんで頂けて嬉しいです(*⌒▽⌒*)これからも頑張りますね! (2015年9月23日 20時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - 更新ありがとうございます!!コメント遅くなり、すみません!!アーサーさん、もうかっこいい…!!台詞とかやばいですね!!鼻血が…!!これからも頑張ってください!! (2015年9月23日 16時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:輝夜 | 作成日時:2015年4月6日 15時