検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:49,808 hit

揺れ動く箱庭 ページ39

「兄さん...?」



どうして、ここに。



そう口が、動くはずだった




「お前、やっぱ馬鹿なんだな。
……あの女 そろそろ騙される頃合だ」





あの女____Aの事だ

それに、そろそろ騙される頃合...には、心当たりがあった。





「騙されるって、事は
俺の説明不足という事ですか」




「……分かってるなら なぜ言わなかった。
お前はあの女の家を焼き払ってはいないという事を……

こうなることは、薄々分かっていただろ」





責めるように、ではない。

悔やむように言う兄の表情は 現実を見ている様では無く____


まるで、昔を見ているような錯覚を覚えた。





「いくら小さな国とは言え、Aの価値は...
決して小さくは無い。お前が彼奴を捕虜として迎えてもう
かなり経つんだろ?……狙われてもおかしくない頃だ。」




「兄さん、確かにそのとおり、です。
だが...一体こんな事を誰が……」




そうだ、彼奴だって国だから。
弱いと見られてしまえば、俺の弱みにも値する。
そう見られてしまえば……Aは狙われてしまうのだ。


俺を好ましく思わない勢力によって。



「俺には……敵が多すぎて、分からないです
ただ……」




俺は彼奴を見た日から。

既に決めていた。







「Aは俺が守ってやらないと、
彼奴はいつだって泣くしょうがない奴だから。



Aを……これからも守ってやります。」



何時だって思い出せる。
彼女のあの____月の下で暗く映し出された表情を見て、


俺が、彼奴を守らないといけないと、そう思ってしまったのは






「……そうだよな」



気付けば、あの恐ろしかった兄を置いて部屋を飛び出していた。
俺は、何時からか彼を誤解していたのかもしれない。




兄さんは、俺を気にかけてくれたではないか。





「兄さんの言う通り、俺は馬鹿だな。
……色々、今になって気付くんだからな...。」






そして長い廊下を抜けると、
彼女と、その民族らしい数十名がなにやら話し合う姿が見えた。





Aを含む十数名の赤い瞳がこちらを一斉に振り向いた。






A……?

Endlessly:4→←罠



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (93 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , アーサー , 吸血鬼   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- アーサーがかっこいいよぉぉぉぉ(( すみません取り乱しましたw (2015年12月7日 19時) (レス) id: 9482af0798 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます!これからもどうぞ、よろしくお願いします!! (2015年10月30日 23時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
- アーサーかっこいい///続き楽しみにしてます! (2015年10月30日 17時) (レス) id: b03ebc546b (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - イギリスさん» いえいえ!いつも感想ありがたいです!! アーサーさんは格好良いイメージが強過ぎて…。楽しんで頂けて嬉しいです(*⌒▽⌒*)これからも頑張りますね! (2015年9月23日 20時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - 更新ありがとうございます!!コメント遅くなり、すみません!!アーサーさん、もうかっこいい…!!台詞とかやばいですね!!鼻血が…!!これからも頑張ってください!! (2015年9月23日 16時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:輝夜 | 作成日時:2015年4月6日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。