静かな逢瀬 ページ30
｢あのっ…どこに行くんですか…？」
｢秘密。」
｢あ、あと！私ひとりで歩けますから…！下ろしてください」
｢嫌。」
流石に嫌と言われるとしばらく固まっていたAだったが、
ちょっと口をむっとした形に寄せ始めていた。
Aは、俺に文句があってもこういう言えない時、こういう顔をする。
見ていて飽きないのはいいことだが。
…まぁ、いいけどな
｢ったく……着けば分かるよ。この屋敷の場所なんだから、すぐ着くしな？」
｢……はい。」
彼女はこういう女の子扱いがいつも苦手みたいであまり、むしろ照れたりしない。
普通照れるだろって所では あまりそういうのが
ない。
だから、新鮮で良い。
そんな彼女だから、こんなに好きなのかもしれない。
…………だから。
｢……ここの部屋は？」
｢ここに連れてきたかった。じゃ、入るぞ」
彼女は怪訝そうな顔をした。
それもそうだろう。
こんな壁と同化しそうな扉と、
周りと比べ殆ど見えない存在となる空間。
こんな質素な外風だ。
不思議に思って当たり前だ。
あまり入らないこの部屋。
人と入ったことがない。
Aが、ここに入れるのは 初めての奴だ。
ドアの取手を捻り、奥へ扉を押していく。
やはり、扉はだいぶ重たい。
｢…えっ！？」
Aは
中に入ると、声を上げた。
それもその筈。
中はとんでもなく豪奢な造りになっている。
話によると何世紀か前の貴族の建物で、
貴族とその愛人の逢引の為に造られた部屋だという。
白を貴重とした部屋はそこが本当に異世界の様な雰囲気だった。
｢ここは…Aとしか入った事が無い。」
｢え…私、入れちゃって良かったんですか…？」
｢俺は、お前がいい。」
即答できた。
我ながら吃驚だ。
そして
彼女の顔を盗み見るつもりが、
思いっきり目が合ってしまった。
｢……私もアーサーさんとで、良かった…。」
少し目線を逸らして俯きがちに放った顔は、
少し紅潮していた。
｢馬鹿………。俺もだ」
そんな様子に自然と笑が洩れる。
口に出来なかった分は、
彼女、Aにキスを落とした。
……んで、この部屋はこれから
血を飲む時に使う部屋にでもするかな
誰もここなら気付かないで入って来ないだろうしな…
などと考えていたアーサーであった。
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葵 - アーサーがかっこいいよぉぉぉぉ(( すみません取り乱しましたw (2015年12月7日 19時) (
レス) id: 9482af0798 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！これからもどうぞ、よろしくお願いします！！ (2015年10月30日 23時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - アーサーかっこいい///続き楽しみにしてます！ (2015年10月30日 17時) (レス) id: b03ebc546b (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - イギリスさん» いえいえ！いつも感想ありがたいです！！ アーサーさんは格好良いイメージが強過ぎて…。楽しんで頂けて嬉しいです(*⌒▽⌒*)これからも頑張りますね！ (2015年9月23日 20時) (レス) id: eeb9acdab9 (このIDを非表示/違反報告)
イギリス(プロフ) - 更新ありがとうございます！！コメント遅くなり、すみません！！アーサーさん、もうかっこいい…！！台詞とかやばいですね！！鼻血が…！！これからも頑張ってください！！ (2015年9月23日 16時) (レス) id: 7d024dd213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝夜 | 作成日時：2015年4月6日 15時
