(元)モテられても困ります。(2)

49.待ち伏せ ページ12

Aside






ピコンッ♪






『ん？』






マンションに着き、スマホからL〇NEの通知音が鳴る。


スマホを取り出しL〇NEを開いてみれば、どうやら差出人は先程別れた莉犬くんだった。






『莉犬くんか。』






そういえば、また後でL〇NEで話そうねー！とか言ってなかったっけ…


そんな事を思い出しながら莉犬くんとのトークを開く。






赤坂 莉都Aー!もう家に着いた?


成瀬 Aうん。今マンションに着いたところだよ。






彼の返信が来るのを待つ間、マンションの中に入りエレベーターのボタンを押す。






ピコンッ♪






赤坂 莉都Aもマンションに住んでいるんだね!俺もちょうどマンションに着いたところ!


成瀬 Aへー!そうなんだ!






チンッ


ガラガラ…






エレベーターが開き、中に入って自分の階のボタンを押した。






ピコンッ♪






赤坂 莉都そういえばAってミステリー小説好きなの?


成瀬 Aうん、好きだよー。週に1回は読んでるかな。


赤坂 莉都おぉ!俺もミステリー小説好きなんだよね!同じ仲間がいてくれてとても嬉しい!あ、そうだ!今度会ったらAのおすすめのミステリー小説とかを教えてよ!






そう返信と共に、お願いのポーズをしたわんこスタンプが送られる。


はぁー、ほんと可愛いわぁ…


莉犬くんは絶対癒しキャラ。


今の私の顔は絶対変な顔をしているね。






チンッ


ガラガラ…






気がついた時にはいつの間にか目的の階に着いていた。


エレベーターから降りて自分の部屋へと早々に向かう。


向かう途中にいいよー！と莉犬くんに返信をしようと文字を打ち始めたが、すんでのところで止めた。


思わずその場から立ち止まる。






『え？』






素っ頓狂な声が出たがそれも無理はない。


え、なんで…






なんで私の部屋の前でさとみくんが待っているのかな？


しばらく硬直していると、私の存在に気づいたのかさとみくんが私の方へと振り向く。


そして一言。






「おかえり。」






いや、はい？

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