黒薔薇が咲く監獄にて。

14. 𝐑𝐢𝐯𝐚𝐥𝐫𝐲 𝐁𝐚𝐭𝐭𝐥𝐞 ページ37

『……オイ、タコ。』



｢…………｣



『ｯﾁ、……オイ。』



｢…………｣



『A』




｢なぁに！凛〜？｣





凛に名前で呼んで欲しくて最近のAは自分の名前以外て呼ばれたら反応しない事にした。

最初の頃は首を絞められる勢いだったものの、回数を重ねる度に段々と凛が折れてくれるようになったのでその成果がここに現れ、Aはとても満足そうに返事をした。




『アイツらで大丈夫かよ……

A、つまんねぇ奴らとはやる気なんてもん出さねぇのに。』



『そうだ、芋臭い奴らと戦(ヤ)り合うとは……

俺が全然美しくねぇ。』




ｵｼｬｧｧ……と髪を舞わせる蟻生に凛は舌打ちをしながらも鬱陶しく思っては睨みをきかせる。





｢まぁゞ……、コレはお試し！

只気になるだけで '' 面白さ '' 前提じゃあないヨ。







あのコが負けたら負けたで＿＿＿＿



＿＿＿＿そこまでの奴(つまんない奴)ってワケ。｣







Aは静かに。


ただ、確かに。


期待を孕んだ声色は一段と低めな声に成って。


何かを心で飼っているような……


そんな空気の圧だけを感じた。

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