第６０話 その幹部、任命する。 ページ13
「と言う訳で、キミを“幹部専属メイド”に任命します」
翌日の昼過ぎ、呼び出せる幹部を会議室に集め、例のメイドを呼び出した。青天の霹靂、鳩が豆鉄砲、寝耳に水……そんな顔はしなかった。相変わらず表情は微塵も変わらない。ロルとカロンは最初から決まってたてのもあったから、大袈裟に驚く事は無かった記憶がある。昔この二人以外に任命したメイドは大袈裟も大袈裟で、媚びた声で頑張りますなんて言ってた。んで数日で消えた。顔さえ覚えてないけど。
「理由を、お尋ねしてもよろしいでしょうか」
「シャークん、スマイル、Broooockに専属を希望されてるんだ。書類を何回も出してくるし、メイド長補佐、レティの娘、希少な魔法。総合して、俺等の傍に置いても無害だと判断した結果だよ」
ほら、と書類を見せても納得はしていないらしい。あ、嫌そう？
「専属は以前もお断りしたはずですが」
「でもこれ以上申請し続けられても、書類増えて面倒なんだよね」
「専属とされずとも、お呼びいただければ、すぐに参りますが」
ゆらりと足元の影が動いた。そのままその影を使ってどうするの？戦う？逃げる？
「俺は、淹れる紅茶が気に入ってるから」
突拍子もなく口を開いたのはスマイル。本当に聞こえてないのかが疑わしいくらいにタイミングが良い。
「いちいち呼ぶより、傍に居てくれた方が、良い」
『スマイル、お前だけだと思うなよ！』
[はげしく同意]
やんや騒ぐ希望者組。しゃけは遠隔参加だけど、会議室を回遊するグリューンが見張っていた。始めAさんに構って欲し気に顔を寄せていた時は数人が立ち上がったけども。
「グリューンさま。後でシャークん様のお部屋に伺いますので、もうしばらくだけお待ちいただけますか」
ほら、自分以外の使い魔さえ手懐けて、それでいても何とも思ってない顔。
「幹部専属メイドの件ですが、矢張りお断りいたします」
「ここまでくると、頑なすぎる」
「何度もお伝えしております。醜いメイドを手元に置くより、見目麗しい方をお選びくださいませ」
それでは失礼いたします、とカーテシーを決めて退室してった。無理やりにでも契約させたらよかった、なんて。
第６１話 そのメイド、抵抗する。→←第５９話 その幹部、口伝する。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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