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第6話 そのメイド、慕われる。 ページ9

メイド長に報告が通っているであろうと考え、報告書を書くべきか考えつつ廊下を歩いていると、後ろから駆けてくる足音がした。その足音は近くで止まり、おそらく私を呼ぶ。

「あの!ありがとうございますした!」

焦っているのか少し言葉が可笑しいけども、目を付けられていたメイドから頭を下げられた。

「幹部のどなたかのお耳に入れば良いのですが」
「でも、でも、貴方が戦ってくれて、それも勝っちゃうなんて」
「瞬殺なんて凄いです!」
「お名前教えてください!お姉様!」
「A・ネロ・ヘンティルと申します。今年から入城した新人でございます」

いつものようにスカートを摘まんで頭を下げる。同じ立場であろうとなかろうと、私はこのお辞儀しかできないのだから。

「嘘、新人さんだったんですか?!てっきりベテラン先輩さんかと」
「背筋を伸ばす、胸を張る。これだけで自信があり余裕があるように見えるでしょう。それだけです」

きゃあ!とメイド達が声を上げる。マムの教えだから、これは間違っていない。

「Aお姉様って呼んでも良いですか?!」
「ずるい、私も!」

そんなに歳は離れていないと思うのだけど……。
ちなみに庇った子はフィンさん。そのお友達?のシーフォさん。二人共ふわふわした髪が可愛らしい子だった。
言った通り三日後、訓練場から少し離れた野外訓練場にて、例の兵士が発見されたと報告を風の噂で聞いた。見つかった彼は終始何かに怯えていたらしいが、知らない。これで暫くは同じ事が起きないだろう。よい見せしめができて満足してしまったのがバレてないだろうか。
そして私は、メイド長補佐という立場に就任し、日々様々な場所に呼ばれることになった。

第7話 そのメイド、初仕事。→←第5話 そのメイド、興じる。



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作品ジャンル:ファンタジー
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紅鴇ベニトキ@pc垢 - すみれいんさん» コメントありがとうございます!主人も自分も怖がらずに接してくれた+ご主人に優しいメイド!という認識の結果、めっちゃ懐いちゃったグリューンです。 (8月21日 7時) (レス) id: 34f7b3b145 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - グリューンが可愛いと思ったのはきっと私だけじゃないと思います!!実際にいて欲しいと思っちゃいました!! (8月20日 4時) (レス) @page48 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ベニトキ@pc垢 - みゅんみゅんさん» コメントありがとうございます!!!!凄い、古参読者様だ……!!今回ついに最後の一人と絡みます!! (5月15日 23時) (レス) id: 34f7b3b145 (このIDを非表示/違反報告)
みゅんみゅん(プロフ) - 5話くらいの頃からずっと読ませていただいています!だんだんと夢主との絡みが多くなってきていてワクワクします、更新楽しみにしてます! (5月14日 14時) (レス) @page30 id: 1c8f9011d0 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ベニトキ@端末垢 - ほっとミルクさん» 外見的コンプレックスが今回の要素でもあるので、夢主の立場と性格生い立ちその他を混ぜた結果、包帯ぐるぐるメイドになりました( ´∀`)応援ありがとうございます! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅鴇ベニトキ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年1月17日 23時

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