元E組、現在図書隊のタスクフォース (ページ9)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:30,115 hit

9 ページ9

［図書特殊部隊への配属を命ずる］

「ありがとうございます。」

予想していたことなので、驚きもせず事務員から紙を受け取った私に対しーー

笠原「え…えええーーーー！？これ、なにかの間違いじゃぁ…」

事務員「間違いありません、教育隊から三名に辞令が下っています。香坂一等図書士と笠原一等図書士と手塚一等図書士。」

「ああ、彼もそうなんですね。」

…座学で一位を競い合ってたから顔見知りだ。

にしても。

「笠原、驚きすぎ。まあ女子のタクスフォース入りは全国で私たちが初らしいけどね。」

笠原「どーーどどどどうしようあたしどうすればいいの！」

「いつも通りでいいんじゃない？
あんなに教官に暴言吐いてタクスフォース入りしたんだから、いつも通りのアンタが買われたってことでしょうよ。」

そんな会話をしながら、司令室までたどり着くと…

笠原「もしかして手塚一士？」

手塚「そうだけど…」

「あ、手塚じゃん。お久ー。」

笠原「よろしくね～。あたし、もう緊張しちゃって…タクスフォースに選ばれたなんて信じられないよね。」

手塚「そうだね、そっちに関しては。」

あ…空気悪い。

「香坂一等図書士入ります！」

逃げるが勝ち、私は司令室に逃げ込んだ。

「手塚一等図書士入ります！」

「笠原一等図書士です！」

後ろから2人も入ってきた。
そして室内へ笠原が入った途端ーー

笠原「あれっ！？え、何で…おじさん何でここに」

堂上「アホか貴様！基地司令だぞ、慎め！」

ここで吹き出さなかった私は偉い。

稲嶺「先日は良いサービスをありがとう。」

…笠原、アンタ何やらかしたの……！？

笠原が何を考えているのか手に取るように分かったのは私だけじゃないらしく…

車椅子に乗っている司令は

「式典のときは出来るだけ歩くようにしています。」

と言った。
いくら顔覚えが悪くても、流石に稲嶺司令を覚えていないとは…驚きだ。

手塚の失笑も、今は止める気にならない。

稲嶺「正化三一年六月二五日付で笠原郁一等図書士、香坂A一等図書士、手塚光一等図書士を図書特殊部隊に配属す。
推薦者は玄田竜助三等図書監、小牧幹久二等図書正、堂上篤ニ等図書正。
任命者は関東図書基地司令、稲嶺和市」

「香坂A一等図書士、拝命します」

手塚「手塚光一等図書士、拝命します」

笠原「笠原郁一等図書士、拝命します！」