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堂上「ルール無用のセメントで俺とやりたいとは恐れ入った、その向こう見ずに敬意を表して全力で相手してやる。
ーー香坂、30秒カウント取れ。」
「はぁい。いーち、にーい、さーん…」
笠原「30秒とか保つわけないでしょうがバカ、呑気にカウントしてんじゃねーわよ！ギブギブギブ離せクソこの死ね堂上ーーーーーッ！」
「 なーな、はーち、きゅーう…」
＊
笠原「あーもうちょっと信じらんないアイツー！」
寮に戻った笠原は叫んだ。
ちなみに、この場にいるのは笠原、柴崎、狭間である。
Aは彼氏とビデオ通話中だ。
柴崎「信じらんないのはアンタの方よ笠原。」
狭間「普通は教官にドロップキックなんてしないわね。」
柴崎「見境ないにも程があるわ。」
笠原「喧嘩売ったのは向こうが先よっ」
狭間「でも手加減はされてたわよ。腕ひしぎは完全に極められたら3秒保たないから。」
柴崎「礼儀知らずの山ザル娘につっかられても最後の容赦は忘れない大人の優しさ、益々あたし好みだわー」
笠原「ちょっと待て、山ザルって…」
狭間「的確な表現ね…くくく」
笠原「どうせ、あんたらや香坂みたいに、華奢な美人だとかスラリとした美人だとかいう位置付けもらったことなんて今までないわよ。」
狭間「私は美人なんて位置づけもらったことないわよ。付いたあだ名は『ミス肝試し日本代表』だとか『E組の闇』だとか…。」
笠原と柴崎は吹き出す。
柴崎「そういえば、香坂とは同中なんでしょ？」
狭間「…ああ、まあね。香坂のあだ名は『引きこもりメイド』」
柴崎「なんで？」
狭間「中学2年まで不登校だったし元秋葉のカリスマメイドだし。」
笠原「まじか！！」
＊
「悠馬〜！」
磯貝「訓練お疲れ様！」
「ん、悠馬もお仕事お疲れ様！」
ビデオ通話の時間はかなり幸せだ。
ベッドに転がりながら画面の中の彼を見る。
イケメンだ。
毎日こうやって会話してるけど、毎回
「体、壊さないように。自分を大切に。愛してる。」
と言われる。
大事にされてるなあ。
ちょうど電話が終わったところで綺羅々が帰ってきた。
おそらく律がこっそり伝えてくれたのだろう。
「律〜！今は私と綺羅々だけだから出てきていいよ〜。」
律「はい！」
律は国家機密の人工知能だ。
現在は体をネットに置いていて…バージョンアップを日々重ねて進化している。
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作者名：ゆうゆう | 作成日時：2018年2月22日 8時
