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隊員「香坂！私らじゃ無理よ！アンタ強すぎ！」
午後からは屋内での格闘技訓練だ。
だが、女子隊員は私と組もうとしない。
隊員「そもそもアンタより強い人なんて男子でもいないんじゃあ…」
「そんなことないよ。戦闘職種とかでもない彼氏にすら勝てないもん。」
隊員「は！？彼氏いたの！？」
「うん、まあ…」
男子隊員が一斉にコケたりしたのは見なかったことにしよう、うん。
同じように笠原も女子隊員から断られていた。
「笠原、やる？」
笠原「うん。」
元E組の血が騒ぐ。
…笠原は一つ一つの蹴りや技の威力は強いけど、小さな隙がたくさんある。
相手の苦手なところを攻めて、自分が攻撃されないうちに一撃離脱。
全て3-Eでやったことだ。
スッ…
渚ほどではないけど、私も相手の警戒心を無くすのは得意だ。
一瞬相手の殺意(戦闘意欲)が弱ったところで…
ドォン！
勝った。
笠原「あちゃー、負けたあ！」
周りからは拍手が起こった。
堂上「アホか貴様ら！観戦してないで訓練しろ！」
鶴の一声、この人もある意味流石だ。
堂上「お前ら、他の隊員と組んでないだろう。笠原は俺、香坂は小牧と組め。」
「はぁい！」
男子隊員「教官ずっるー！俺らも女と組みたい…」
堂上「見くびるな、これに女を感じるほど飢えてない。」
笠原を見ながらそう言った堂上教官。
笠原の殺意が強まった。
笠原「大丈夫ですか、教官。
あたしより背が大分お小さくておられるようですけど？ちゃんとあたしの奥襟までお手が届かれますか？」
挑発合戦に「ヒュゥ〜…」と口笛を吹く。
いつのまにか隣に来ていた小牧教官も笑ってる。
案の定というべきか、笠原は堂上教官に簡単に倒された。
堂上「俺より大分背がお高くておられるようだが、稽古中に一度くらいは畳を拝ませてくれるんだろうな？」
次の瞬間、周囲がどよめいた。
堂上教官はたしかに畳を見ていた。
笠原は、飛びつきざま助走付きでドロップキックを堂上教官にしたのだ。
堂上「…そうかそういうのがアリか」
低い声が聞こえた。
柔らかいけれど、殺意を感じる。
そして、
笠原「ギャーーーーーーーーッ！？何これ痛い取れる腕がもげるーーーー！？」
近くの男子隊員が
「うわ、腕ひしぎだよあれ」
と呟いていた。あ、最強の関節技…
堂上教官大人気ない。
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作者名：ゆうゆう | 作成日時：2018年2月22日 8時
