元E組、現在図書隊のタスクフォース (ページ4)

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笠原「柴崎、香坂、狭間。行こう。」

返事はまたずに笠原は立ち上がった。

トレイを持って歩き出したところで何かを落とした。

堂上「おい、落としたぞ。」

落としたのはハガキである。

笠原「いいです、捨てといてください。」

堂上「いいってお前、もう書いてあるじゃないか。」

笠原「出さないと思ったから折ったんです。親元にそんなハガキ出したら連れ戻されちゃう。」

笠原は去っていった。

堂上「他人に信書捨てさせるか、まったく…」

教官はハガキをくるりと裏返した。

「あ、住所が書いてある…」

世話の焼ける…とハガキを破ろうとした堂上教官。

小牧「それが親元に連れ戻されちゃう文面か。」

裏を返したので小牧教官にも読めたのだろう。

『前略
お父さん、お母さん、お元気ですか。
私は元気です。
東京は空気が悪いと聞いていましたが、武蔵野辺りだと少しはマシみたい。
寮生活にも慣れました。
念願の図書館員に採用されて、私は今ーー

毎日軍事訓練に励んでいます。』

狭間「防衛員配属は反対されてるのかしら。」

堂上「最初から防衛員志望だったはずだがな。」

…そろそろ時間、か。

「私たちはそろそろ失礼しま～す。教官たちはごゆっくり～！」

私たちが去った後で教官たちが…

小牧「実際のところどうなの、彼女ら。」

堂上「バケモノだな。男子混ぜたハイポートで4位と12位に入りやがった。
自衛隊の普通科…香坂なら精鋭部隊につっこんでも訓練ならついていけるんじゃないか。」

小牧「そりゃもう、二人とも決まりじゃない？」

堂上「香坂はともかく笠原は決まってない。」

などという会話をしていたことは知らない。