元E組、現在図書隊のタスクフォース (ページ2)

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男女混ざったハイポートで50人中4位。
まあまあだろう。

そのまま先にゴールした男子隊員の後ろに息切れせずに並ぶ。

ギョッとした目で見られたが、暗殺教室出身者としてこのくらいは当たり前だ。

恩師の「ヌルフフフ」という奇妙な笑い声を思い出しながら、ボー…っと他隊員のハイポートを観察する。

堂上「誰が倒れていいっつった、腕立て！」

50人中12位という成績でゴールした笠原郁という女子隊員がゴールした後に地面に倒れこんだ。

ハイポートの後に腕立てって…女子隊員にはキツイだろうなあ……と、自分も女子隊員であることを棚においてそう思う。

全員のハイポートが終わると昼の休憩だ。
グラウンドに正午のサイレンが鳴り響いた。

＊

笠原「ああーーーーもうつっかれたぁ！」

春先の基地食堂は昼は新図書隊員の悲鳴や泣き言が溢れる。夜は訓練疲れで騒ぐ気力も残らない。
晩は図書館業務を終えた図書館員も利用者に混じるが、昼間はほとんど防衛員や後方支援員、そして春先のこの時期においては新隊員の貸切だ。

笠原は定食のチキンソテーにフォークを勢いよく突き立てた。

「笠原ぁ、チキンソテーが可哀想。」

笠原「そこぉ！？」

柴崎「クソ教官て…堂上教官のこと？」

笠原「そぉよ！」

関東圏の新図書隊員の訓練教育を引き受ける関東図書基地は、今年300名の新隊員を迎えた。
図書館員として配属される者も訓練教育は免れないので、50名ずつ6班で編成された教育隊の全員がしごかれる。

訓練内容は毎年数十人の脱落者が出る程度にはハードだ。

笠原「あたしだけ！あたしだけよこんな腕立て食らってんの！他の女子がへばっててもあたしと同じ仕打ちしたことないわよアイツ！
ハイポート男子と混ざって12位、女子で2位で一体ナニ文句があるってのよ！」

柴崎「え？女子1位じゃなかったの？」

「私が1位だったからね。」

柴崎は意外そうな顔で、綺羅々は笑いをこらえているような顔でこちらを見てきたので肩をすくめてチキンソテーを優雅に食べる。

私の見た目だと、隊の基地食堂でさえオシャレに見えるらしい、というのは綺羅々曰くだ。

柴崎「総合では何位？」

「4位。まあまあでしょ？」

柴崎「…化け物め。」

ハハ…もう慣れたけど柴崎って毒舌。

でも、このくらいの訓練なら綺羅々でも順位一桁くらい取れると思うよ…というのは口には出さず心の中にしまっておく。