バカ ページ29
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北人side
話したいことがあります。
となんか急にかしこまって送られてきたLINEの文面を見てから、だいたい30分ほどたった。
いつも通り過ぎる焼肉屋。
最近樹の話を沢山聞くことは多いけど、今日はどんな話なのかが、さっきから一人で百面相して全く感情が読めない。
…翔平には、もう言ってしまったのだろうか。
別に、今更後悔もくそもないけど。
樹「あの…」
『言ったの？』
樹「っ…はい。」
ほんと、ここまでめちゃくちゃに長かった。
俺に返事をした樹は、絶望に沈んでるって顔じゃなかったから。
『そっか。…でも俺に慰めてもらいに来たわけじゃなさそうだね。』
樹「…はい。」
『じゃあ付き合ったってこと？』
樹「あ、いや、そういう訳じゃなくて、」
ん？
樹「なんていうか、その、まだ返事は貰ってないんですけど」
『は？貰ってないの？』
樹「え、あ、はい。」
何をしたら、この誰が見ても分かるくらいの両思い鈍感バカ野郎に返事が貰えないなんてことがあるの？
…鈍感バカ野郎だからか。
うわぁ、何となく話読めてきた。
どうせ翔平の変なとこ真面目なところが出て、まともに返事も出来なかったやつじゃん。
何してんだよバカ翔平！！
『はぁあーー…』
おもむろにため息をついて机につっ伏す。
樹「北人さん、？」
『しょーへーのばかー。』
樹「え？」
『いつきもーばかー。』
樹「え？？」
『…なんで返事貰わなかったの。』
樹「いや、やっぱり、いきなり言われると翔平も困ると思いますし、」
『ふーん。…ほんとは？』
樹「…翔平にキスして返事させませんでした、」
『うわあーーーーー、』
鈍感バカ野郎のくせにちゃっかりやっちゃってんな。
そして樹は樹で心做しか清々しい顔をしてるのはなんなんだ。
『はぁ…で、それで？』
樹「堕とす宣言しました。」
もう堕ちてるよさっさと気づけよ鈍感！
もどかしすぎる。
めちゃくちゃ言いたい。
お前らは両思いだって今すぐ言ってしまいたい。
『勇気出したことは褒めるよ。そして一応振られたわけじゃないから今日は割り勘。』
樹「ケチ。」
『そのうっさい口縫い付けてやろうか。』
…ま、せっかく樹が諦めないってんだから、俺は応援しなきゃだよな。
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作者の呟き
2ndへ続く…
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苺くぅ - はい！気長に続きをおまちしております。 (2020年10月5日 20時) (
レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 苺くぅさん» ありがとうございます。とても嬉しいですし励みになります。これからもお読み頂けるととても嬉しいです。どうぞご贔屓に。 (2020年9月30日 23時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
苺くぅ - 面白ろ過ぎます！！ (2020年9月30日 18時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 佐藤 友菜さん» やはりやましょーさんを重要な役に置いてしまう作者です。オンラインライブかっこよすぎたので更新頑張ります (2020年9月21日 6時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
りー - はい、読み続けます。もうーハマってしまいました(笑) (2020年9月21日 1時) (レス) id: 30b38fa8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白湯 | 作成日時：2020年6月14日 7時
