我慢 ページ13
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翔平side
『ん、ん"んっ、…』
珍しく早く目が覚めたかと思えば、酷く頭痛に襲われる。
、二日酔いか、
だんだん目が冴えてきて、よくよく見ると俺が今見上げている天井は…俺の家のものでは無い。
は?
ガバッと起き上がって見渡すと、スヤスヤと眠る樹の姿が。
っやらかしたぁああああ
え、まって俺絶対やらかしたよね?
ちょ、服は?!
…着てるわ、
よかった、とりあえずよかった。なにがとは言わないけど。うん。よかった。
…あー、思い出してきた、
そっか、そうだ、あれ夢じゃなかったんだ…
って、は?!
それもそれでやばいんだけど、
どうしよ、俺絶対きもいって思われたじゃん、
できることなら昨日の俺をぶん殴ってやりたい。
っ、なんであんなこと…
ガシガシとかき乱すと激痛が走る頭。
、水飲まなきゃ。
樹の無防備な寝顔を盗み見ると、なんだか二日酔いとは別にぎゅっと心が苦しくなって、どこか名残惜しく思いながら静かにベットを降りた。
少し迷ってリビングに入る。
棚からコップを勝手に拝借して水を飲むと、この状況になんだかいたたまれなくなってしまって。
あぁ俺、本当になにしてんだろ…
良いか悪いか、今の俺にはどっちとも取れてしまうほど、酔っていたのに昨日のことは全てはっきりと覚えている。
…樹、あったかかった、
『っ、』
なんだか無性に泣きたくなってしまった。
樹の家だから、ぎりぎりのところで何とか堪えたけど、なんでそんな気持ちになってしまったのかも分からない。
樹の全部が、好きすぎる。
好きになりすぎた。
『…まだ6時か。』
無い力を振り絞って立ち上がり、何事も無かったように机に散乱した缶とおつまみのゴミを片付け始めた自分に、少し怖くなる。
結局自分が何をしたいのかさえ分からないまま、普段自炊をしない樹の冷蔵庫にある僅かな材料で適当に朝食を作り置きした。
一応机にメモを残す。
寝室を覗くと、まだ樹は幸せそうに眠っている。
はぁ、と息を吐いて寝室のドアを閉めて、樹の家を出た。
見上げた空は、最近よく見る俺の嫌いな曇り空。
今にも雨が溢れ出しそうな雲が、俺の中の何かと変に重なってしまって。
空を見つめて心の中で問いかける。返事なんか、返ってきた方がおかしいけど。
"お前も、我慢してんのか、?"
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作者の呟き
2ndへ続く…
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苺くぅ - はい!気長に続きをおまちしております。 (2020年10月5日 20時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 苺くぅさん» ありがとうございます。とても嬉しいですし励みになります。これからもお読み頂けるととても嬉しいです。どうぞご贔屓に。 (2020年9月30日 23時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
苺くぅ - 面白ろ過ぎます!! (2020年9月30日 18時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 佐藤 友菜さん» やはりやましょーさんを重要な役に置いてしまう作者です。オンラインライブかっこよすぎたので更新頑張ります (2020年9月21日 6時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
りー - はい、読み続けます。もうーハマってしまいました(笑) (2020年9月21日 1時) (レス) id: 30b38fa8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白湯 | 作成日時:2020年6月14日 7時