抱きしめる ページ11
゚・*:.。..。.:+・゚゚・*:.。..。.:+・゚
翔平side
樹「翔平、もう駄目。」
『んへっ、まだぜんぜんだぜっ、』
樹「めっちゃ酔ってんじゃん。」
『いつきぃ、もういっぽんあけてい?』
樹「ちょ、どこから取ってきたのそれ、ダメだって、」
『あぁ〜、おれの〜、』
樹に見られないようにチューハイ缶を奪ったのに、虚しく取り上げられていった俺の酒。
すごい頭がふわふわする。
俺酔ってんのかな、
樹と飲むのは久しぶりで、スランプのストレスもあってか酒もどんどん進んでしまって早くも眠たい。
ぼーっとする頭でじっと樹を見つめる。
ほんと綺麗な顔してるよなぁ…
指なげえなあ…
っ肌絶対すべすべだよなあ…
樹「っおい、」
『んぇ、?』
無意識のうちに樹の頬に手を伸ばしていたらしく、触れそうになったところで片手をパシ、と掴まれて気がつく。
樹「何してんの、」
『ほっぺた、』
樹「ん?…ってちょ、!」
『へへっ、いつきっ。』
酔いの回った頭では、正常な判断が出来なくて。
もう少しで届きそうな樹の頬に、それだけじゃ足りなくなって掴まれてる腕を握り返して引き寄せる。
…、ずっとこうしたかった。
別に悪ノリで抱きつく時もあるし、ライブ中はアドレナリンが出てて抱きつくことも少なくない。
でも、俺のちっぽけな勇気では、"抱きしめる"なんて出来なくて。
またこうやって言い訳の殻を被って、中途半端な心情に追い打ちをかけるように、自分に曖昧になっていく。
樹「おまっ、ばか、はなせ、!」
『へへー、やだねー。』
樹「酔いすぎだって、」
『よってねーしぃ!』
樹「まじで離せ、っじゃねえと俺の理性が、っ…」
『んぇ?なに?』
樹「っなんでもない!」
なんだか必死そうな樹。
『…おまえなんかおかしーぞ、』
樹「っ、おかしいのはお前だって、」
『おれはふつーだよぉ、…あれぇ?いつきかおあかいぞ?おまえこそよってんじゃねーかよ、』
樹「っちげえよ、っ誰のせいだと思ってんだよ、」
『へぇ、?』
樹「っもういいから、!頼むから早く寝て…」
なんかブツブツ言ってるけど、眠たい頭に寝ろと言われてしまうと、途端にぐわりと睡魔が襲ってきて。
『…いつきぃ、ねる、』
樹「、そか、ベッドあっちだから、」
『ちがう。』
樹「え?」
『一緒に寝る、』
樹「っは?」
『…はやく、』
樹「っ、ちょ、!」
゚・*:.。..。.:+・゚゚.+*:゚+。.
作者の呟き
2ndへ続く…
340人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苺くぅ - はい!気長に続きをおまちしております。 (2020年10月5日 20時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 苺くぅさん» ありがとうございます。とても嬉しいですし励みになります。これからもお読み頂けるととても嬉しいです。どうぞご贔屓に。 (2020年9月30日 23時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
苺くぅ - 面白ろ過ぎます!! (2020年9月30日 18時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 佐藤 友菜さん» やはりやましょーさんを重要な役に置いてしまう作者です。オンラインライブかっこよすぎたので更新頑張ります (2020年9月21日 6時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
りー - はい、読み続けます。もうーハマってしまいました(笑) (2020年9月21日 1時) (レス) id: 30b38fa8ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白湯 | 作成日時:2020年6月14日 7時