遊戯未満夜話_1（愛染） ページ1
※愛染くんと成り行きでらぶほてるに入るおはなし。性的表現はありません。が、設定が苦手な方はご注意ください。
＊＊
まったく成り行きもいいところだ。額に張り付く濡れた前髪が鬱陶しくて、片手でかき上げる。そんな俺の動作ひとつにさえ、同じくびしょ濡れの彼女は過剰なまでにびくりと肩を震わせた。まあそれも仕方ないか。だってここは、いわゆる、そういうことをするための場所なんだから。
事の発端は、何も特別なことじゃない。現場で出会った新人メイク担当の彼女を食事に誘い、「え、あ、はい」と若干戸惑った顔で了承をもらった、ただそれだけ。
「お前、本当見境ねえな」
「ケンケンたまには僕たちとも遊んでよ〜」
「たち、って俺を混ぜんな阿修」
なんてあいつらの言葉もするりとかわしてのけ、今晩の約束通り食事を共にした、その帰り道。
「ついてないよね、こんな時間に通り雨なんて」
「で、すね……」
彼女を駅まで送る道中、突然ひどい雨に襲われた。雨足が強くなるのが早すぎて、雨宿りの場所を探す間もなく頭のてっぺんからつま先まで見事にびしょ濡れ。もう駅はすぐそこというところまで来ていたけれど、さすがにこんな状態で電車に乗るわけにもいかない。それに何より、セットが無様に崩れてしまったこの前髪を一刻も早くどうにかしたかった俺が見つけたのは、ちかちか光るネオンサイン。
このままじゃ風邪引くから、とか、絶対何もしないから、とかなんとか言って、冷えた様子の彼女と共に入り込んだのが、この場所――いわゆる、ラブホテル。
髪の先から雫をしたたらせたまま部屋の入口から一歩も動かない彼女に、ひょいとバスタオルを放る。
「……ありがとうございます」
「何、緊張してる？」
「そ、りゃ、まあ……こんなとこ入るの、初めてで」
「言っただろ、別に何もしないよ。結構便利なんだよ？ シャワーもあるし、着てきた服が乾く間の着替えもあるし」
俺が促して、ようやく彼女はおそるおそる部屋の中へ足を踏み出した。足運びがあまりに慎重すぎて、くすりと笑いがこみ上げる。
「変なものは落ちてないから大丈夫だって。それより、先にシャワーしてきなよ。脱衣所に着替えが置いてあるはずだから」
「う、はい。あ、あの」
「多分鍵も閉まると思うよ」
「……はい」
何でわかったの、とでも言いたげな顔を見せ、バスタオルにくるまったまま彼女はそのままシャワールームへと向かっていった。
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雪村 百合 - まほしさん» いえいえ！私もクドイ事を指摘してしまったかと少し不安だったのですが、そういって頂けて良かったです。 なるほどアニメでは『野目』呼びがあったんですね。私もまだまだ勉強しなければいけませんね…。お返事ありがとうございました！ (2019年2月17日 11時) (
レス) id: 6a1ddaa5c5 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - 雪村 百合さん» 細かなところまで目を通していただけてありがたい限りです。今後もよろしくお願いいたします。 (2019年2月12日 0時) (携帯から) (レス) id: 2cdb666f4d (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - 雪村 百合さん» コメントありがとうございます。呼び方に関してはネットで纏めてくださっているものを参考にしていますが、アニメでは「野目」呼びがあったようです。愛染くんのことなので時には名前で呼んでいるかもしれませんが。 (2019年2月12日 0時) (携帯から) (レス) id: 2cdb666f4d (このIDを非表示/違反報告)
雪村 百合 - 健十はメンバー全員の事を名前で呼んでたきがします！なので最後の健十のところは『野目』ではなく『龍広』かと…((へんな所にめをつけてしまいすいません…)) (2019年2月11日 14時) (レス) id: 6a1ddaa5c5 (このIDを非表示/違反報告)
トゥンクももたすトゥンク - あしゅは俺じゃくて僕の方がイメージしやすいし安心するwww (2018年11月27日 11時) (レス) id: a10801537f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほし | 作成日時：2018年6月27日 20時
